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同居している両親が比較的元気だとしても、年齢を重ねればいつかは介護が必要になるときが来ます。実際に着替えや排泄、入浴に手伝いが必要になり、苦労されている人もいるでしょう。在宅介護を申し込んだとしても、どこまで介護サービスを受けられるか分からない人もいるはず。今回の記事では訪問介護でヘルパーに「どこまで見守りや付き添いを頼めるか」を中心に紹介します。
生活の手助けだけではなく、安否の確認や病院への通院についても解説してあります。
目次
訪問介護のヘルパーは、介護保険制度によって「身体介護」と「生活援助」の2種類が、援助できる介護サービスとして決められています。「身体介護」は食事・排泄・入浴・歩行など、体の援助を指し、「生活介護」は掃除・洗濯・体温や血圧測定など、日常的な援助を行います。しかし、訪問介護は介護サービスを受ける本人に限定した援助です。そのため、同居している家族や、生活に必要ではない対応、インスリン注射などの医療行為はできません(インスリンの準備・見守りは可)。以下、ケースごとに詳しく解説します。
引きこもり防止のための外出の声掛けや、身体能力の維持・向上のための散歩は、付き添いができます。また、認知症により精神が不安定の場合など、不安感を発散させるための散歩の同行・見守りの援助も可能です。しかし、気分転換や特に目的のない散歩、趣味のカラオケやサークルなどに参加するための外出の付き添いはできません。要介護者の生活に必要かどうかが介護サービスの適用範囲の分かれ目になります。
冠婚葬祭の付き添いや介助をヘルパーは対応できないため、家族や親戚が介助をする必要があります。介護サービスの外出の介助は、あくまで「本人の生活で必要な場合」に限り、冠婚葬祭を含めた私的な外出は介護保険制度でカバーされません。しかし、民間企業はご家族のライフイベントの「付き添い介護」を有償で提供しています。車の乗り降りだけではなく、会場で排泄介助や食事介助も対応でき、看護・介護の有資格者が同行してくれます。検索エンジンで「外出介助 冠婚葬祭」で調べるといいでしょう。
ヘルパーに夜間の安全確認を目的とした見回りはできません。しかし、夜間対応型の訪問介護では「定期巡回サービス」「随時対応サービス」「オペレーションサービス」の3つがあり、排泄介助や寝返りなどの身体介護、転倒や体調の急変などの緊急時の対応を行えます。警備目的の巡回は、民間のホームセキュリティを検討してください。不審者や空き巣への防犯対策ができます。
ヘルパーが高齢者と一緒に買い物の付き添いはできます。生活援助のサービスとして必要品の選択の補助・要介護者の代わりに飲食物や消耗品の購入・薬の受け取りも訪問介護の範囲に含まれます。しかし、買い物は「本人の直接的な援助にならないもの」は介護保険の適用外です。具体的には、お酒やタバコなどの嗜好品や来客用のお菓子、親戚へのお歳暮などの贈呈物の買い物はできません。遠方のデパートなど、生活範囲外でのサポートも断られる場合があります。訪問介護では、生活必需品の購入に限られる点は注意が必要です。また、買い物に関連して調理もヘルパーが手助けできます。サービス利用者と一緒に料理を手伝ったり、ヘルパーが食事を作り置きしたりできますが、同居家族の食事の用意はできません。
訪問介護では床ずれ予防、血行障害の防止のために寝返りの介助ができます。例えば、寝たきりの高齢者宅に訪問して、タオルやクッションなど用いた体位変換と除圧を行います。体位変換は約2時間おきの実施が望ましいため、日中は同居されているご家族が要介護者の体位変換を行ってください。夜中に何度も起きるのが負担であれば、夜間対応型の訪問介護の検討をしましょう。サービスを利用する1回ごとに料金がかかるため、コスト面で負担になるものの、在宅介護の負担軽減になります。
訪問介護では安否確認や見守りだけのサービスはできません。しかし、地域密着型サービスのひとつである「定期巡回・随時対応型訪問介護」では、認知症などで安否確認が必要な人に向けたサービスがあります。定期巡回・随時対応型訪問介護は、他の訪問介護と併用ができず、要介護認定が必要などの要件が設定されているため、担当のケアマネジャーと相談してください。また、民間のホームセキュリティでは、センサーや感知器を用いた安否確認・見守りサービスを提供しています。
治療方針の選択やプライバシーの問題もあるため、ヘルパーは病院での病状説明に同伴することはできません。訪問介護のサービス範囲は「病院に行く準備および行き返りの付き添い」に限定されており、病院内での介助は介護保険の適用外であるため、ヘルパーは対応できません。そのため、ご家族が診察室までお連れするのが望ましいです。
もしご家族が遠方に住んでいるなどの理由で付き添いが難しい場合は、訪問診療を検討することをお勧めします。訪問診療は医療サービスですが、訪問診療を提供する診療所から「居宅療養管理指導」または「介護予防居宅療養管理指導」を介護サービスとして受けることができます。ただし、これらのサービスはあくまで「管理指導」であり、治療を行うものではありません。何らかの治療が必要な場合は、医療保険を活用して在宅での生活を続けることが可能です。
介護ヘルパーは、多岐にわたるサポートを提供し、ご家族の負担を軽減しながら、大切な方が安心して生活できるよう支えます。しかし、どれだけ頼りになるヘルパーがいても、自宅でのケアには限界がある場合があります。
特に、長時間の見守りや専門的な医療ケアが必要な場合、在宅介護だけでは十分な対応が難しいこともあります。こうした状況では、無理をせず、老人ホームへの入居を検討することも一つの選択肢です。老人ホームでは、専門的なケアや24時間体制の見守りが提供されるため、安心して生活を送ることができます。
ご家族にとって、老人ホームへの入居を決断するのは非常に難しいことでしょう。多くの不安や疑問があるかもしれません。しかし、その不安を一人で抱え込む必要はありません。静岡老人ホーム紹介タウンYAYAでは、資格を持った専任のコンサルタントが無料でご相談に応じ、皆様の悩みや疑問を一緒に解決していきます。
私たちの目標は、介護の負担を軽減し、ご家族が安心して暮らせる環境を整えることです。どんな些細なことでもご相談いただければ、親身になって対応いたしますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。大切なご家族のために、最適な選択を一緒に見つけていきましょう。
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