静岡県の老人ホーム・介護施設情報サイト

ホーム >  介護お役立ち情報 >  高齢者の病気 > パーキンソン病の方が安心して暮らせる老人ホームの選び方【完全ガイド】

介護お役立ち情報

パーキンソン病の方が安心して暮らせる老人ホームの選び方【完全ガイド】

2025年1月21日
朝日けい(看護師・保健師)
カテゴリー:
介護お役立ち情報

「パーキンソン病でも老人ホームに入れるのか?」「どんな施設を選べば安心なのか?」とお悩みの方へ。
この記事では、パーキンソン病の進行段階ごとに必要なケア、老人ホーム選びのポイント、費用や公的補助制度について詳しく解説します。
静岡県内でパーキンソン病対応可能な施設を探すなら、静岡老人ホーム紹介タウンYAYAをご活用ください。

パーキンソン病の進行段階と必要なケア

パーキンソン病の患者数は2020年の厚生労働省の調査で28万9000人と報告されています。パーキンソン病は進行性の疾患であり、段階ごとに症状が異なります。進行段階に応じた適切なケアを受けることは、患者さんの生活の質(QOL)を維持し、病気とともに安心して生活するために欠かせません。

〈参考サイト〉

令和2年患者調査|厚生労働省 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/kanja/10syoubyo/dl/r02syobyo.pdf

パーキンソン病の初期段階におけるケア

特徴的な症状

  • 軽度の震えや動作の遅れが現れるが、日常生活への支障は少ない。
  • 症状が見過ごされることが多いため、早期発見と治療が重要。

必要なサポート

1.薬物治療

パーキンソン病の進行を遅らせるために、早期に適切な薬物治療を開始します。主にドパミン補充療法が行われます。


2.環境調整

  • 転倒防止のため、家の中にある段差を解消する。
  • 動作が遅い場合でも、ゆとりのあるスケジュールで日常生活を送れる環境を整える。

3.リハビリテーション

症状の進行を遅らせるために、軽度の運動プログラムやストレッチを取り入れます。

中期段階のケア

特徴的な症状

  • ウェアリングオフ現象(薬効が切れると症状が悪化)やジスキネジア(不随意運動)が見られ、日常生活に支障が出る。
  • 精神的なストレスや不安を感じやすくなる。

必要なサポート

1.服薬管理

  • 薬の効果を最適化するため、投与時間を管理
  • 定期的な診察で薬剤の調整を行うことが重要

2.食事のサポート

  • 嚥下機能の低下に合わせて食事形態を工夫する(刻み食や嚥下補助食)。
  • 食事中の姿勢サポートも必要

3.心理的ケア

  • 症状が進行する中での不安を和らげるため、家族や専門職によるカウンセリング

進行段階のケア

特徴的な症状

  • 重度の運動障害、嚥下困難、精神症状(不安、うつ、パニック発作)が増加。
  • 日常生活全般で介助が必要となる。

必要なサポート

1.医療ケアの導入

  • 経管栄養やデバイス補助療法(医療機器による薬剤投与)が必要になる場合がある
  • 専門医との密接な連携が重要

2.日常生活の全面的な介助

  • ベッド上での介護、ポジショニング(姿勢調整)、入浴や排泄の完全サポート
  • 転倒や褥瘡(じょくそう)を防ぐための工夫

3.精神症状への対応

  • 無気力感や不安に対応するため、心理ケアや音楽療法等

・パーキンソン病-看護の視点~心や身体のケアについて|日本静脈経腸栄養学会雑誌 

〈参考サイト〉

・パーキンソン病について|慶應義塾大学病院パーキンソン病センター https://pd-center.hosp.keio.ac.jp/perkinson

・パーキンソン病-看護の視点~心や身体のケアについて|日本静脈経腸栄養学会雑誌 https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspen/32/5/32_1448/_pdf/-char/ja

パーキンソン病対応の老人ホームの種類と特徴

老人ホームの種類によって提供されるケア内容やサービスは大きく異なります。パーキンソン病に対応できる施設を選ぶために、各施設の特徴を理解しておくことが重要です。

パーキンソン病対応可の介護付き有料老人ホーム

  • 看護師や介護士が24時間体制で対応。
  • リハビリや嚥下ケア、食事支援が充実している。
  • 医療機関との連携が整っており、症状の変化に柔軟に対応可能。

静岡県内のパーキンソン病対応の有料老人ホーム一覧

パーキンソン病特化型施設

  • 専門的なリハビリテーションプログラムが提供される。
  • 専門知識を持つ看護師やリハビリスタッフが常駐。
  • バリアフリー設計や嚥下対応の食事提供が行われる。

費用と利用できる公的補助制度

老人ホームを選ぶ際に、費用面は大きな判断基準になります。パーキンソン病対応の施設は、通常の老人ホームよりも医療費や人件費が高くなる傾向があります。ここでは、費用の目安や利用できる公的補助について解説します。

費用の内訳

  • 入居一時金: 0~1800万円(施設によって異なる)。
  • 月額利用料: 10~45万円(賃料、食費、管理費を含む)。
  • 追加費用: 医療ケアや特別食にかかる費用。

〈参考・引用サイト〉

【静岡県相場・料金表】老人ホームの費用について|静岡老人ホーム紹介タウンYAYA

公的補助制度

  • 難病の医療費助成制度: 重症度に応じて自己負担が軽減されます。
  • 介護保険制度: 訪問介護、リハビリ、通所サービスなどが適用可能。
  • 高額療養費制度: 医療費負担が一定額を超えた場合に適用。

〈参考サイト〉

・パーキンソン病患者の公的支援制度|独立行政法人国立病院機構相模原病院 https://www.boehringer-ingelheim.com/sites/default/files/jp/2022-07/parkinson_0_1808.pdf

老人ホーム選びで家族ができるサポート

老人ホーム選びは、患者本人だけでなく家族にとっても大きな課題です。ここでは、家族がサポートできるポイントを解説します。

施設見学や面談の積極的な参加

  • 実際に施設を訪問して、スタッフや設備を確認しましょう。
  • 質問例: 緊急時の対応は?医療機関との連携はどうなっている?

webからの相談申し込みで老人ホームの選び方冊子プレゼント

本人の意見を尊重

  • 入居する本人の希望や生活スタイルを最優先に考える
  • 家族が相談役となり、安心して決断できる環境を整えることが大切

まとめ

パーキンソン病患者が安心して暮らせる老人ホームを選ぶには、専門的なケアの有無や費用、医療連携体制を総合的に検討することが重要です。家族や専門家と協力しながら、最適な施設を見つけましょう。

静岡県内のパーキンソン病対応の有料老人ホーム一覧

YAYAでは、パーキンソン病対応可能な静岡県内の老人ホーム探しを無料でお手伝いすることができます。お気軽にご相談ください。

YAYAの専門員へのご相談はこちらからどうぞ

今回の記事が老人ホーム選びで困っている方の参考になれば幸いです。

著者プロフィール

朝日けい(看護師・保健師)
朝日けい(看護師・保健師)
看護大学卒業後、総合病院やクリニック、保育園看護師を経験。現在は訪問診療クリニックに在籍。多職種と連携し、地域で療養している患者様の生活をサポートしている。

関連記事