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【重要】高齢者が買い物へ行く際に気を付けるべきポイント5つ

2024年6月26日
花井 敦由奈(介護福祉士)
カテゴリー:
介護お役立ち情報

一人暮らしの高齢者や高齢者夫婦の世帯が増え、買い物にお年寄りだけで出かける場面も多くなってきました。食料品や日用品などの買い出しには、思わぬ危険が潜んでいることも。今回は、高齢者が安全に買い物をするために必要な情報について、以下の通りご紹介していきます。

  • 昨今話題になっている買い物弱者とは?
  • 買い物弱者が生まれている要因について
  • 高齢者の方が買い物に行く際に気を付けるべきポイント5つ

この記事を読めば、高齢者が買い物に出かけるときの注意点や、買い物のときにあると便利な用具のことが分かります。

昨今問題になっている買い物弱者とは?

「買い物弱者」とは、加齢による身体機能の低下に加えて過疎化に伴う近隣商店の撤退や交通機関の弱体化などが重なり、食料品や生活必需品の日常的な購入が困難になった人のことです。

経済産業省では、買い物弱者について「流通機能や交通網の弱体化とともに、食料品等の日常の買物が困難な状況に置かれている人々」(引用:経済産業省 買物弱者応援マニュアル)と定義していますが、ここでは高齢者自身の体力や身体機能低下により買い物弱者になってしまう状況も含めてご説明していきます。

買い物弱者が生まれている要因について

買い物弱者の定義を参考に、買い物弱者が生まれる具体的な状況を説明します。

身近な店舗が撤退した

スーパーなどの商店は、当然ながら利益がなければ経営が成り立ちません。地域の高齢化や過疎化が進んでしまえば必然的に利用客が減ってしまうので、店舗の維持が困難となります。仮に人口の多い地域に住んでいたとしても、歩いて行ける距離にあった店舗が撤退してしまえば、これまでより買い物のための遠出が必要になります。こまめに買い物をしていた高齢者も、交通手段がなければ何度も買い物に行くことが困難になります。

買い物した荷物を自宅まで運べない

少量の買い物をくり返せない場合、まとめ買いが必要です。しかし本当はまとめ買いしたくても、体力が原因でできない場合があります。高齢になると筋力が低下し、買い物袋をいくつも運ぶことが難しい人もいるためです。

病気や怪我によって外出が難しくなった

加齢に伴って、脳卒中やパーキンソン病・認知症など様々な病気にかかる可能性があります。病気によっては車の運転が難しくなったり、外出した後の帰り道が分からなくなったりする症状が出るため、買い物のために外出することが困難となります。転倒して骨折したり、足腰が弱くなって歩行や自転車などで近所の店に出かけたりすることも難しくなってしまう事態も考えられます。

高齢者の方が買い物に行く際に気を付けるべきポイント5つ

高齢者が買い物へ行く際、地域によっては遠方まで出かけなければならない場合があります。買い物で安全に外出するためには、事前の準備を入念にしておくことが必要です。買い物へ出かける際に行うべき事前準備のポイントは、以下の5つです。

  • 公共交通機関の確認
  • 歩行補助具の活用
  • 買物当日の体調管理
  • 買い忘れがないように確認
  • 買物当日の天候について

ここからは、なぜ上記のポイントが大切なのかについて詳しくご紹介していきます。

公共交通機関の確認

食料品店が近くにあったときは、徒歩や自転車で気軽に買い物へ出かけられたはず。しかし、食料品店がなくなってしまった場合、自家用車が使えないと、遠方のスーパーまで買い物へ行くためには公共交通機関の利用が必要になります。とはいえ地域によっては1日の運行本数が少なく、地方になると2~3時間に1本しかバスが来ないということも珍しいことではありません。バスをひとつ逃すと、運賃が高いタクシーを呼ばなければならなくなってしまいます。

目的の店舗まで乗り継ぎが必要なときは乗り換え先の発着時間も確認しておき、スムーズな乗車を目指しましょう。自宅から目的地までの道順についてはスマホで簡単に検索することもできます。本人が難しいようであれば、ご家族の方が代わりに調べて教えてあげるとよいでしょう。

事前に検索し計画を立てるには、買い物に行く日は平日か休日か、出発時間や到着時間を考えておくことも大切です。交通機関によっては、平日と休日で運行ダイヤが異なる場合がある点にも注意しましょう。

歩行補助具の活用

高齢者の歩行補助具は、本人にどれだけ歩ける能力があるかによって必要な用具が異なります。例え自力歩行に不安があったとしても、適切な歩行補助具を使用することで安心して外出できるようになります。参考として、足腰に不安があるときに頼りになる用具を4種類ご紹介します。

杖の種類には、長さ調節のできる伸縮杖、カバンに収納できる折りたたみ杖、安定性の高い多脚杖、握力の弱い人も握りやすいクラッチ杖などがあります。それぞれ特徴があるので、運動機能によってタイプを決めましょう。一般的なT字杖や多脚杖(4点杖)は介護保険を使えば月100~150円程度でレンタルすることもできます。

歩行車

歩行車は、しっかりと体を支える構造にすることで歩行が不安定な方を支援する歩行補助具です。歩行車へ体重を預けて歩けるため、転倒の危険性を減らすことができます。

自転車のようなブレーキや自動で車輪に制動をかけてスピードを抑制してくれる製品もあり、下り坂で止まれなくなる心配も解消できます。かご付きの歩行車は買い物での荷物を入れて移動ができますし、座面が付いていて疲れたときは休憩できる歩行車もあります。

介護保険制度を利用したレンタル利用であれば、ケアマネジャーや福祉用具専門相談員から適切な商品を選定してもらえるだけでなく、月300~800円程度でレンタルすることができます。使用中の歩行器が故障したり体に合わなくなったりしたときも気軽に交換してもらうことができるので、非常にオススメです。

シルバーカー

シルバーカーは乳母車のような形で、高齢者用手押し車とも呼びます。自立歩行ができる高齢者向けの歩行補助具で、遠方まで買い物へ行ったときは荷物をかごに入れて持ち帰ることができます。また、途中で疲れたときは、かご部分を椅子にして休憩をとることも可能です。

先ほどご紹介した歩行車と形が似ていますが、歩行者のように歩行時の体重を支える構造にはなっていません。シルバーカーを過信して体重を預けると、シルバーカーごと転倒する危険があるので使用時には注意しましょう。

ショッピングカート

ショッピングカートはシルバーカーより多く収納でき、まとめ買いしたいときに便利です。自分で歩けて買い物もスムーズな人は、若者も使うキャリーカートタイプのショッピングカートもあります。スーパーマーケットに設置されているショッピングカートをシルバーカー代わりに利用することもできます。その際は誤って体重をかけて引っくり返ることがないように注意しましょう。先に重い物をショッピングカートに入れておけば重りになるので、思わぬ転倒事故をある程度予防することできます。

買い物当日の体調管理

遠方まで買い物に行く日は、出発前の体調チェックを十分に行いましょう。体温は平熱か・昨夜は十分眠れたか・体の不調はないかなどを確認して、無理をしないようにします。持病のある人は、必要な薬をきちんと飲んだか・状態は安定しているかを確かめてから出発します。例えば午前中から外出し昼食を食べてから帰宅するような予定の場合、外出中の薬を持っていくことも忘れないようにしましょう。

買い忘れがないように確認

高齢になると、物忘れが多くなるものです。店に着いたときに買うものを忘れてしまうかもしれません。買い忘れを防ぐために、事前に買うものを紙に書いて準備しておきましょう。作成した買い物リストは、事前に財布やバッグなど必ず持っていくものに入れておくと忘れないで済みます。

買い物当日の天候について

天気の悪い日は足元が濡れており、杖など歩行補助具も滑りやすくなって転倒の危険性が高まります。また、屋外だけでなく買い物先の店舗内も床が濡れており、屋内だからと言って油断はできません。雨や雪の日、風がとても強い日など天候が悪いときは外出を控え、天気のよい日に買い物に行くようにしましょう。

買い物が難しくなったときの新たな選択肢

高齢になると、買い物が次第に困難になってくることがあります。体力の低下や健康の問題で長時間の歩行が難しくなったり、重い荷物を持ち運ぶことが負担になる場合があります。そんな時、無理をして買い物に行くよりも、他の手段を考えることが重要です。例えば、ネットスーパーの利用や家族・友人に買い物をお願いする方法もありますが、長期的な視点で考えると、老人ホームへの入居を検討することも一つの選択肢です。

老人ホームでは、専門のスタッフが日々の生活をサポートしてくれるため、買い物の心配がなくなります。必要な物品はスタッフが揃えてくれたり、施設内で購入できるため、買い物の負担を感じることなく安心して生活を送ることができます。また、健康管理や栄養バランスの取れた食事が提供されるため、自分の健康を守ることができます。
さらに、老人ホームでは他の入居者との交流があり、孤立感を感じることなく楽しい生活を送ることができます。さまざまなアクティビティやイベントが用意されており、社会的なつながりを持ちながら充実した生活を送ることができます。これらにより、生活の質が向上し、心身の健康を保つことができます。

老人ホームの選択肢には、介護付き有料老人ホームグループホームなどがあります。各施設には特徴があり、自分のライフスタイルやニーズに合った施設を選ぶことができます。また、見学や体験入居を行うことで、実際の生活環境を確認し、自分に合った場所を見つけることができます。

買い物が難しくなってきたと感じたら、無理をせずに一度老人ホームの入居を検討してみてはいかがでしょうか。安心して生活を送るための新しい選択肢として、老人ホームを考えてみることも大切です。

静岡老人ホーム紹介タウンYAYAでは、専門の相談員が無料でお客様に最適な施設を見つけるサポートをしています。ご家族が大切な時間を安心して過ごせるように、ぜひ私たちにお手伝いさせてください。どんな些細なことでも、お気軽にご相談いただければと思います。

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著者プロフィール

花井 敦由奈(介護福祉士)
花井 敦由奈(介護福祉士)
静岡市駿河区生まれ。大学卒業後、地元の介護事業会社に就職。小規模多機能型居宅介護、デイサービス、訪問介護の現場に従事し、介護福祉士の資格を取得する。訪問介護ではサービス提供責任者として様々な在宅介護の現場を経験。お客様やご家族様とコミュニケーションを図りながらニーズを探り、ケアマネジャーと連携を取りながら様々なケースに対応してきた。

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