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移動手段は生活をする上で非常に大切なものです。加齢によって体が不自由になると移動手段も人に頼る必要があり、その代表格としてタクシーがあります。しかし、タクシーをも使えない場合はどのような方法があるのでしょうか?
それは介護タクシーを利用することです。ここでは介護タクシーの利用料金や利用方法についてご紹介していきます。生活をする上で移動は必須の項目ですので、もし現在移動することが困難、親などの受診などが困難になってきている場合は是非参考にしてみてください。また介護タクシーの利用にあたり、医療費控除の対象となる場合がありますのでそちらについても解説させて頂きます。
目次
介護タクシーはその名の通り、介護が付いたタクシーです。よく勘違いされるのは、介護の範囲です。「介護タクシーだからスーパーまで運転してくれて、買い物に付き合ってくれるんでしょう」と思いがちですが、あくまでも介護タクシーは車の乗り降りの介助がメインとなります。
また、車いすの方でも車いすごと乗れるような車両になっている、ストレッチャーのまま乗れるような車両になっていることも介護タクシーの特徴であるといえます。
介護タクシーは基本的に介護保険等の保険は適用されませんので、全額実費となります。しかし、以下の項目については費用の負担軽減(医療費控除)があるので覚えておきましょう。
受診をする際の移動手段は医療費控除に含まれます。基本的に医療費のみが対象になりますが、受診時の移動にかかった費用についても含まれます。
医療費控除とは年間で10万円以上超えた医療費については後日還付される、という制度です。
医療費控除 =(1年間に支払った医療費の総額ー保険金などで補填される金額)―10万円
以下の様に介護タクシーを利用した場合の費用は医療費控除に含まれます。
1.医療機関への通院、入退院、転院のための介護タクシー利用
2.医師が認めた治療のために必要な針やマッサージなど施術をおこなう治療院への通院のための介護タクシー利用
なお医療費控除の申告時、介護タクシー利用の料金明細を記入しなければならないので、介護タクシーを利用した際の領収書は必ず保管しておきましょう。その他介護介護タクシーを利用した際に必要となる書類を記載しましたので参考にしてみてください。
介護タクシーは全額自費扱いですが、介護タクシーに乗るまでや降りる際の動作補助については訪問介護で保険が適用されるケースがあります。※「通院等のための乗車または降車の介助」
これらの動作補助は訪問介護の保険適用があるので、介護タクシーも保険適用になると勘違いされる場合もあります。
訪問介護で保険適用を受ける場合は、ケアマネジャーがきちんとケアプランにサービス内容を記載しておく必要がありますので注意しておきましょう。
介護保険適用となる対象者は、要介護1~要介護5の認定を受けている方で、自宅・介護施設で生活しており、公共の交通機関に一人で乗ることができない方となります。
上記対象者が介護タクシーを利用した料金のうち、以下介助費が保険の適用となります。
介護タクシーは基本的に保険は適用されません。それではなぜ適用されないのでしょうか。
その理由としては、まず介護タクシーでの移動については「介助」の必要がないからです。
介護保険の原則は出来ない部分を補助するということです。例えば、タクシーの場合は運転はタクシー運転手が行いますので、移動については介護が必要ではありません。また乗り降りの補助については、訪問介護でカバーすることが出来ますので、保険は適用されないのです。
介護タクシーの利用料金はいくらぐらいになるのでしょうか?まずは料金の種類についてみていきましょう。また、料金を安くする方法についてもお伝えします。
通常のタクシーと同じように走った分だけ料金が発生するものです。例えば、2キロで660円、以後1キロごとに300円というような形態です。
タクシーよりも若干料金が高めで設定していることが多いのも、介護タクシーの特徴であるといえます。
距離料金ではなく、時間で設定しているケースです。1時間3,000円というように、時間に対して料金が発生する場合です。これは距離料金と比べると、長時間使用する場合に選択されることが多いです。
例えば、スーパーに連れて行って欲しい、買い物後はすぐに帰りたいのでずっと待機して欲しい。という場合、時間貸しの方が便利であるといえます。また、墓参りなどで移動以外にも色々手伝ってほしいというケースも、時間貸しが選択されやすいといえます。
障害者手帳を持っているのであれば、タクシーチケットを利用することをおすすめします。タクシーチケットは利用料金の一部を市町村が補助してくれるというものです。
介護タクシーを使うぐらいの身体状態であれば、身体に何らかの障害を持っていることが多いですので、一度障害者に当てはまるのか確認し、該当するようであれば手帳を作り、タクシーチケットを入手しましょう。
市町村によって異なりますが、年間で2万円~3万円程の補助が出ます。
それでは介護タクシーを利用するにはどうしたら良いのでしょうか。もしケアマネジャーが付いている場合はケアマネジャーに介護タクシーを紹介してもらうのが良いでしょう。多くの介護タクシーはケアマネジャーに営業活動をしているので、知っていることが多いです。
また、ケアマネジャーが付いていない場合は、インターネットなどでもすぐに見つけることが出来ますので、一度探してみることをお勧めします。
実際利用する場合の注意点ですが、介護タクシーは余程のことが無い限り予約制になります。どうしても急遽利用したい場合は、空いていれば利用が出来ますが、空いていない場合も多いので注意しておきましょう。
介護タクシー利用をする場合のメリットやデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれ見ていきましょう。
メリットはやはり安全に車の乗り降りが出来るということでしょう。介護タクシーの運転手は介護の資格を持っていることが多く、運転でも出来るだけ安全に移動できるような配慮をしていることが多いです。
通常のタクシーであれば、運転手によっては全く乗降の手伝いをしてくれない場合もありますし、例えば、車いすで誤って車を傷つけた場合などは弁償しないといけない可能性もあります。
車の乗り降りに不安がある方や、少しでも安全に移動したいという方は介護タクシーを利用することをお勧めします。
介護タクシーを利用する際のデメリットは2つあります。
1つ目は料金が通常のタクシーに比べると高いということです。通常のタクシーと比べると1割~2割、場合によっては3割ほど高い料金を請求されることがあります。事前に料金を確認するようにしておきましょう。
2つ目は予約が必要だということです。介護タクシーを急に利用したい場合でも、予約がなかなか取れずに利用が困難になるケースもありますので注意しておきましょう。
介護タクシーは移動手段しては非常に便利であり、利用する本人はもちろん、家族も安心して移動を任せることが出来ます。特に車いすで移乗が出来ない方、寝たきりでストレッチャーで移動をしないといけない方などは、介護タクシーは安心して利用することが出来るでしょう。
また、介護タクシーは個人で行っていることが多いですので、信頼関係が出来ればある程度融通を聞かせてくれる場合もあります。
もし迷っている場合は、まず介護タクシーの料金を調べ、介護タクシーの料金に納得できるのであれば一度利用してみることをお勧めします。
本項目では、医療機関への通院が必要で、定期的に介護タクシーを利用している方におすすめの老人ホームをご紹介します。
介護タクシーは介護保険を活用できる便利なサービスですが、運賃などの費用は全額自己負担となるため、介護費用が膨らむ可能性があります。このような負担を軽減するためには、通院時の交通費が抑えられる老人ホームを選ぶことが重要です。
また、「医療機関と連携している施設」や「施設内に病院やクリニックを併設している施設」であれば、医療ケアが必要な方も安心して過ごせるでしょう。
寝たきり状態で日常的にストレッチャーを使った移動が必要な方には、介護付き有料老人ホームの利用を検討することをおすすめします。この施設は、要介護度の中で最も重度である「要介護5」に対応しており、寝たきりの方でも安心して生活できるよう、手厚い介護サービスを提供しています。介助が必要な移動や日常生活のサポートだけでなく、心身の負担を軽減するための環境が整っています。
さらに、介護付き有料老人ホームでは、医療機関との連携が法律によって義務付けられており、日常的な医療ケアが必要な方にも適した環境が整っています。血圧測定や投薬管理などの定期的なケアだけでなく、体調の急変時には迅速に診察や治療を受けることが可能です。このような医療面での手厚いサポート体制は、利用者本人だけでなく、そのご家族にとっても大きな安心材料となります。
日常的な介護から医療的ケア、そして緊急時対応まで一貫してサポートを受けられる介護付き有料老人ホームへの入居は、ご本人にとって快適な暮らしを実現すると同時に、ご家族にとっても安心して見守れる環境を提供する選択肢と言えるでしょう。
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