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介護お役立ち情報

介護付き有料老人ホームと住宅型有料老人ホームの違いを徹底解説

2024年7月31日
笠井直歩(介護支援専門員、介護福祉士、介護予防運動指導員)
カテゴリー:
介護お役立ち情報

色々な種類の老人ホームがあるなかで「介護付き有料老人ホームと住宅型有料ホームって何が違うの?」と思われる方もいるのではないでしょうか?

自分や家族が入居する際、ホームの特徴や違いを知らないと「どこに入居したら良いかわからない」と思うのは自然なことです。

この記事では、そんなお悩みを解消するために、介護付き有料老人ホームと住宅型有料ホームの違いやメリット・デメリットについて詳しく解説します。

介護付きと住宅型の特徴を比較

同じ「有料老人ホーム」でも、介護付き(3つの種類)と住宅型では違いがあります。

「提供するサービス」「入居対象者」など、それぞれの特徴については表のとおりです。

施設種別提供するサービス入居対象
介護付き (入居時自立型)・食事
・健康管理
・家事サポート
※介護が必要になったときの
身体介護など
65歳以上の、入居時に自立認定の方。
日常生活はある程度自分でできる。
介護付き (介護専用型)・身体介護
・生活支援
・看護、医療サポート
・リハビリ など
65歳以上の要介護1以上で、
日常的に介護・看護サービスが必要な方。
介護付き (混合型)入居者の状態に応じて
身体介護や生活支援など
65歳以上の自立~要介護の方。
元気なうちから入居でき、
介護度が高くなっても住み続けられる。
住宅型・生活支援
・健康管理
※介護サービスについては
外部の事業所と別途契約
60歳以上の自立~要介護(軽度のイメージ)の方。  

比較的お元気な方は「住宅型」、介護が必要になっていくにつれて「介護専用型・混合型」がニーズに合うイメージです。

また、混合型の利用メリットとして、たとえばご夫婦で一方が要介護、一方が自立されている場合、一緒に同部屋で住むことができます。

介護付きは定額での介護サービスが魅力

住宅型に入居していて介護サービスを利用したい場合、訪問介護やデイサービスなどそれぞれの事業所と契約をする必要があります。

その場合、利用した分だけサービス料金を支払います。

一方、介護付きでは介護・看護サービスは基本的に施設スタッフがおこない、サービスは定額制のため利用するたびに料金が増える心配がありません。

介護付きの具体的なサービス内容と、各メリットについて解説します。

サービス内容(例)メリット
24時間介護体制介護スタッフが24時間常駐しており、必要な介護を受けられる。
健康管理・医療処置介護・看護スタッフによる健康管理、必要な医療処置が受けられる。
往診医による診断や処方もある。
身体介護食事・排泄・入浴・移動などの基本的な身体介護を受けられる。
病気や障がいの症状が重くても対応が可能。施設によって看取り対応もしている。
食事の提供栄養状態に応じた食事が提供されるため、自分で調理する必要がない。
糖尿病食などの病食や、えん下(飲み込み)が悪い方への、
ミキサー食・刻み食などへの対応が可能。
認知症ケア認知症になっても入居でき、症状に応じたケアを受けられる。
※集団生活に支障がある場合は退去の可能性も。
リハビリテーション病気や障がいの後遺症、生活動作などに対して、
リハビリ専門職(理学療法士など)による個別・集団訓練が受けられる。

上記のような介護・看護サービスを利用するなかで追加料金がかかることは基本的にないので、必要な時に必要なサービスを定額料金でうけることができます。

看護師は日中だけ勤務している施設(夜間はオンコールなどで対応)と、24時間常駐している施設があります。

特に医療行為が常時必要な方は、その施設の看護・医療体制について事前に確認しておきましょう。

静岡市の介護付き有料老人ホーム / 浜松市の介護付き有料老人ホーム / 沼津市の介護付き有料老人ホーム

住宅型はイベントやレクリエーションが豊富

比較的お元気な方が入居している住宅型では、入居者の暮らしを楽しく豊かにするイベントやレクリエーションがたくさんあります。

どれも強制されることはないので、自分の趣味嗜好などに合ったものを選べます。

その内容(例)とメリットについて解説します。

イベント、レクリエーション(例)メリット
季節のイベント
(お花見、夏祭り、
運動会、クリスマスなど)
施設にいると希薄になりがちな季節感を感じることができ、
感情的に良い刺激を受けられる。
カラオケ大会好きな歌を歌ったり聴いたりすることで昔を思い出したり、
ストレス解消ができる。
手芸教室刺しゅうや編み物をすることでリラックスしたり、
指先や脳をつかうトレーニングにもなる。
映画鑑賞会施設にいながらにして、
リクエストなどを通じて選んだ映画が観れる。
園芸活動花や野菜を育てることで気持ちが落ち着いたり、
季節を感じることができる。
体操教室体操やストレッチをおこなうことで健康維持ができる。
読書会読書が好きな入居者で集まったり、
図書スペースでゆっくり本が楽しめる。
音楽療法音楽を聴いたり演奏することで、リラックス効果が得られたり、
脳や指先のトレーニングになる。
書道教室書道を通じて字の上達、精神統一ができる。
料理教室スタッフと一緒に料理をつくり楽しめる。
ゲームビンゴ、パズルなどにくわえ、
施設によってはパソコンなどのゲーム機器を通じ、
脳や身体のリハビリもしている。
地域交流施設近隣の地域住民と交流を実施
(食事会や、施設のイベントに子どもや学生が来るなど)、
孤立感を減らす。

表にあるようなイベントやレクリエーションは、入居者の心身の健康を保つために役立ちます。

あくまで楽しむために取り組みますが、脳の活性化や施設生活の孤立感をやわらげることにもつながります。

静岡市の住宅型有料老人ホーム / 浜松市の住宅型有料老人ホーム / 沼津市の住宅型有料老人ホーム

入居条件の違いを理解しよう

介護付き、住宅型どちらの有料老人ホームにも入居するときの条件があります。

介護付きは特に常時介護が必要な方に適しているので介護認定が必要な場合が多く、住宅型は比較的お元気で自立度が高い方が対象となります。

それぞれの特徴を知ることで、どのホームに入居するのが適しているかを検討してみましょう。

介護付きの入居条件は施設ごとに異なる

介護付きの入居条件は「入居時自立型」「介護専用型」「混合型」と施設ごとに少し違いがあります。

施設種別入居条件入居者のイメージ
入居時自立型・入居時には日常生活はほぼ自立している
・基本的に65歳以上
将来、介護が必要になった場合に備えたい方
介護専用型・65歳以上
(病気や障がいによっては40~64歳も可)
・要介護1以上の方
軽度~重度の介護・看護が日常的に必要な方
混合型・65歳以上
(病気や障がいによっては40~64歳も可)
・自立~要介護5の方
介護が必要となる前の自立した方から、
日常的に介護・看護が必要な方まで

それぞれの施設の入居条件で違いがあるのは「入居者のイメージ」の部分です。

年齢的にはほぼ違いはありませんが、どのくらい介護が必要かによって入居に適しているかどうかが決まります。

また「病気や障がいによっては40~64歳も可」というのは「特定疾病とよばれる病気にかかっていて、要介護の認定がおりている方(第2号被保険者)」のことです。

認知症を患っている場合でも基本的に入居は可能ですが、他入居者の方やスタッフに迷惑をかけてしまう(暴言、暴力など)、集団生活を送るのが難しい場合には退去になる可能性もあります。

また、介護付き有料老人ホームでは日常的な看護・医療行為についても対応しています。

どこまで対応可能かどうかは施設の体制によって違うので、入居する方の病気や障がいの症状、どんな医療行為が必要かも入居条件にかかわってきます。

たとえば「人工呼吸器や看取りの対応はしていない(体制が不十分)」「夜間は看護師がいないので頻繁な吸引ができない」など、事前に施設の対応範囲を確認しておきましょう。

その他の入居条件については次に解説する「住宅型有料老人ホーム」と重なる部分があるので、そちらで具体例を書きます。

静岡県の介護付き有料老人ホームはこちら

住宅型は統一された条件がない

住宅型有料老人ホームは「60歳以上の自立~軽度の要介護の方」が入居できます。

介護付きと同様、60才以下でも第2号被保険者が入居できるケースもあります。

住宅型については一律の入居条件がないため施設によって細かな違いが出てきますが、特徴は「介護度が上がると退去になることがある」という点です。

住宅型では「生活支援、食事サービス」にくわえて必要な介護サービス(訪問介護、デイサービスなど)を利用できますが、人員体制上、介助の頻度が高い方には不向きな場合が多いです。

もし介護度が上がり、日常的な介助が増えた場合には担当のケアマネジャーなどと相談して、不安なく暮らせる施設に移ることもあります。

その他の一般的な入居条件については下記のとおりです。

これらは介護付きの施設についてもほぼ同じで、入居前に確認されます。

  • 支払い能力があるか……入居一時金、月額利用料などのコストを滞納なく払えるか。施設によって「3か月未納であれば退去」などの規定があります。
  • 保証人がいるか……多くの施設では、保証人や身元引受人が必要です。緊急時の対応、ケアプランや医療処置などの了承など、何かあった時に関わっていただく人のことです。

親族がかかわれない場合、成年後見人をたてる場合もあります。

  • 健康状態の確認……重大な感染症その他、他入居者に影響のある病気がないか。施設側で対応できる範囲の介助、医療行為であるかなど、入居前の面談、健康診断書の提出があります。

その他「ペットと同居可能か」「施設の設備面に納得できるか」など、個々の希望と施設の対応が合っているかも確認することが、入居後のトラブルを防ぐポイントです。

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人員体制の違いをチェック

介護付きと住宅型では、スタッフの人員体制に違いがあります。

これは、法令で決められた人員基準があったり、施設で提供されるサービスの内容や入居者のニーズが異なる場合があるからです。

人員体制について知っておくことで、その施設がどのくらいのサポートをしてくれるかがイメージできます。

それぞれの施設について、人員体制の違いをチェックしましょう。

介護付きは「3:1」の人員体制

介護付きは「特定施設入居者生活介護」という厚生労働省が定めた指定をうけており、人員や設備に一定の基準が設けられています。

この法令を守ることにより、適切な施設運営がなされているのです。

人員基準の内訳については以下のとおりです。

職種人員基準
管理者(施設長)1人(専従)
介護スタッフ要介護者3人に対して1人以上。
要支援者10人に対して1人以上
看護スタッフ入居者30人までは1人以上。
入居者が50人増えるごとにプラス1人
生活相談員1人以上
機能訓練指導員1人以上
ケアマネジャー1人以上

表のとおり、介護付きでは介護スタッフが入居者3人に対して1人以上の「3:1」が基本です。

入居者の人数に対して各役割の適切な人員配置をして連携をとりながら、なるべく不足のない介護・看護サービスを提供します。

誤解されがちなのが「3:1」の人員体制は、24時間ずっと3人の入居者に対して1人が対応するわけではない、という部分です。

人員配置には独自の計算方法があり、1か月でならした時に「3:1」になれば基準を満たしています。

たとえば、介助が多い日中にスタッフを手厚くし、入居者が寝ている夜間帯は少人数の配置をすることでバランスをとっています。

住宅型の人員基準は明確に決められていない

住宅型は介護付きと異なり、明確な人員基準は決められていません。

「管理者(施設長)は1人」必要ですが、介護・看護スタッフ、生活相談員、機能訓練指導員、ケアマネジャーなどは「必要数の人員を確保すること」とされています。

理由は「比較的お元気な方が入居対象であり、介護・看護サービスが日常的に必要であれば個別の事業所(訪問介護、デイサービスなど)に依頼するため」です。

これにより、住宅型は提供されるサービスの種類やニーズにより、施設によって人員体制に違いが出やすくなっています。

住宅型では、以下の職種が連携して、入居者の暮らしを支えています。

職種おもな役割
管理者(施設長)施設全体のマネジメント
介護スタッフ生活支援(居室清掃、洗濯、食事提供など)
看護スタッフ健康管理(服薬管理、受診付き添い、血圧や体温チェックなど)
生活相談員施設の暮らし全体についての相談窓口
機能訓練指導員リハビリ専門職による体操や機能訓練
ケアマネジャー介護・看護サービスが必要となった際にサービスの調整
栄養士、調理師栄養バランスを考えた食事、おやつの提供

住宅型を選ぶときは、入居される方の要望やお体の状態などに応じて、その施設がどんな人員体制で運営しているかを確認しましょう。

それにより「外部から、どんなサービスを利用するか」を選択することができます。

提供されるサービスを知ろう

「どんなサービスを望むか」によって、施設選びは大きく変わってきます。

介護付きは24時間体制で介護スタッフが常駐し、身体介護から生活支援、医療行為まで全般的にサポートがうけられます。

また、住宅型は自立した暮らしを送りながら、必要に応じて外部のサービスを柔軟に利用することができます。

それぞれの施設で提供される具体的なサービス内容とメリットについて解説します。

介護付きは手厚いサポートが充実

介護付きは、身体介護以外でも幅広いサービスを受けることができます。

施設によって細かい違いはありますが、具体例をいくつかご紹介します。

サービス内容メリット
日常生活のサポート
(掃除、洗濯、相談対応など)
清潔な環境で過ごせる。悩みごとの解消
ナースコール必要な時にスタッフと連絡がとれる
緊急対応体調不良、転倒などの緊急時に、
介護・看護スタッフが対応できる
受診付き添い緊急受診時など、病院への付き添いをすることで早期対応ができる
(入退院などの手続きは身元引受人がおこなう)
レクリエーション
(カラオケ、麻雀、脳トレ、
ガーデニング、サークル活動など)
楽しみながら脳や身体を動かすことで、
リハビリやリフレッシュ、孤立感の解消につながる
理美容施設に理美容師が来訪しカットやカラーリングを提供、
美容を保つことで気持ちが豊かになる
(ネイルやメイクがあることも)
各種イベント
(花見、夏祭り、運動会、
クリスマス、誕生日会、外食など)
季節感を感じる、生きがいができる、
ストレスの軽減、新しいスキルの習得など

介護付きの施設に入居する大きなメリットは「身体介護、医療行為が必要となっても、最期まで住むことができる」という面です。

「何らかの理由で集団生活が維持できない」「病状により退院できる状態ではない」などの事情がある場合は別として、日常の介護や医療処置、がんなどで看取りの状態である場合も多くの施設で受け入れが可能です。

介護・看護スタッフ、往診医や協力医療機関などと連携して、大事な健康管理をおこないます。

そのうえで、生活の支援であったり、楽しみや生きがいを生み出す(継続する)活動を提供しています。

手厚いサポートが充実!|静岡県の介護付き有料老人ホーム

住宅型は介護サービスと連携して提供

住宅型有料老人ホームは「食事、清掃」などの生活支援サービス、健康管理などは施設スタッフがおこないますが、日常的に介護サービスが必要な場合は外部のサービス事業者に依頼します。

ケアマネジャーや訪問介護、デイサービスなどが住居に併設している場合も多く、入居者は移動の負担が少ない状態で各サービスを受けられます。

また、必要な分だけのサービス利用となるため、費用負担についてコントロールしやすい面もメリットといえるでしょう。

その他のメリット、デメリットについては以下のとおりです。

【 メリット 】

  • 個別ケアが充実している・・個々のニーズに合わせたケアの提供
  • プライバシーの保護・・訪問サービスを利用することで、他人の目にふれられずに介護をうけられる。
  • 不調などの早期発見・・施設にスタッフが常駐しているので、体調不良や緊急時には早めに対応してくれる。
  • 人との交流ができる・・他入居者、スタッフ、地域住民などと交流ができ、孤立感が軽減できる。
  • 精神的なサポート・・日々の困りごとや心理的な悩みについて、相談員などが対応する。
  • 多様な活動プログラムがある・・レクリエーション、イベント、サークル活動など様々なプログラムが実施される。

【 デメリット 】

  • サービスの限定性・・介護、看護サービスはスケジューリングされていて、柔軟性に欠けていたり、選択できるサービスが限られている場合がある。
  • 医療対応に限界がある・・医師や看護師による十分な医療体制が整っていない施設もあるため、医療行為や処置への対応ができない(遅れる)可能性がある。
  • 認知症への対応・・人員などの関係で、重度の認知症などに対応できない施設もある。
  • 設備面の不満・・施設によって設備(居室、共有スペースなど)に差があり、不満が出ることがある。
  • 外部サービスの調整・・外部サービスの調整は基本的にケアマネジャーと相談しながらおこなうが、入居者本人や家族が調整をおこなうこともある。

住宅型に入居を検討するときは、以下の点に留意しましょう。

  • 入居者自身にどのくらいの介助や医療行為が必要か(少し先を見据えながら)
  • 施設に併設の外部サービス事業所はあるか
  • 設備面、プログラム面で満足できそうか

少しでも不安があるようでしたら、施設見学時などに遠慮なく相談してみましょう。

介護サービスと連携して提供|静岡県の住宅型有料老人ホーム

費用の違いを確認しよう

介護付きと住宅型についての費用面をみていきましょう。

傾向として、介護付きは24時間の介護体制が含まれているので、人件費や設備費などの関係で費用は高額になりがちです。

一方、住宅型は生活支援サービスが中心となり、介護サービスは必要な分だけ利用するので全体的な費用はおさえやすいといえます。

入居する時にいくらぐらいかかるのか、月々の利用料は?など、気になる費用面について確認していきましょう。

介護付き有料老人ホームの費用

介護付きでかかる費用は「入居一時金」と「月額利用料」があります。

また、生活保護の方が入居できる施設もあります。

民間企業が運営しているため費用相場には幅があり、たとえば静岡県においては表のようになっています。

入居一時金月額利用料
0円~30,800,00円74,000円~372,780円

「入居一時金」はいわゆる前払い家賃のことで、想定する入居期間の家賃の全額または一部を入居時に支払い、月額利用料をさげる方法です。

施設のルールにもよりますが、多くは入居一時金を3~10年ほどで償却していき、償却期間内に退去または死亡した場合は返金がされます(返金額は施設のルールに準じます)。

入居一時金が0円の場合、そのぶん月額利用料が高くなります。

【 具体的な費用内訳 】

項目内容
居住費(家賃)居住エリア、間取り、居室広さにより金額はことなる
管理費共用設備、水道光熱費、人件費など
食費入居者の食事、おやつ、飲み物にかかる
介護サービス費
(1か月定額)
日常的な介護サービスにかかる費用。
要介護度と、介護負担割合(1~3割)によって金額が決まる。
医療費往診、外部受診、薬代など
日用品個人で使う消耗品など
その他実費理美容、レクリエーション費、サークル活動費、外食費など

介護付きは入居時・月額ともに高額傾向であるため、十分に検討する必要があります。

「一時金をどのくらいで償却するか」「一時金を支払わずに月額利用料を高くした方が逆にメリットがあるか」など、施設とも相談して決めていきましょう。

住宅型有料老人ホームの費用

住宅型の費用については「入居一時金」と「月額利用料」にくわえ、外部の介護サービスを利用した場合にかかるものがあります。

介護付きと同じく民間が運営している施設なので金額は様々です。

静岡県の住宅型ではいくらくらいか見てみましょう。

入居一時金月額利用料
0円~38,000,000円45,000円~398,480円

初期費用では「入居一時金」がかかり、退去時の修繕費用にあてる「敷金」が含まれている場合が多いです。

※入居一時金については0円の施設もあります。

【 入居一時金 】

  • 一括前払い……入居想定期間分の家賃などを先に支払う。入居後は食費など実費を負担。
  • 月額払い……入居一時金が0円または少額で、家賃など定額で月払いしていく。

長期的に住む予定では一括払いにし、別の施設に行くまでのつなぎなどで短期的に住む場合は月額払いが良いかもしれません。

また、入居してから90日以内に退去する場合は「クーリングオフ制度」があるため、一時金が返還されます(返還額は施設に確認しましょう)。

【 月額費用 】

介護付きと内訳はほぼ同じで「家賃」「管理費」「食費」「その他実費(医療費、薬代、レクリエーション費など)」です。

サークル活動などのプログラムが充実していることもあり、その部分の実費は介護付きよりかかってしまう可能性があります。

また、住宅型で発生する「介護サービス費」は、外部の事業者に依頼して利用するもので、介護度によって1か月に使える単位数が変わってきます。

要介護区分1か月に使える単位数限度
要介護116765
要介護219705
要介護327048
要介護430938
要介護536217

介護が必要な場合はケアマネジャーと、月々に介護サービスにどのくらい予算を出せるのかを相談して決めていきましょう。

メリット・デメリットを比較しよう

介護付きと住宅型の有料老人ホームはそれぞれ入居対象者やサービス内容などが違うため、それぞれ魅力と課題点があります。

施設で安心して暮らすためのポイントとしては、その施設のメリットとデメリットを知り、入居した際のイメージをもつことです。

具体的な例をいくつか挙げていきます。

介護付きのメリット・デメリット

【 メリット 】

・定額で24時間体制で介護サービスが受けられる

介護付きでは、身体介護(食事、入浴、排泄、移動など)までおこなえる介護スタッフがいるため、安心して過ごせます。

また、施設内のスタッフが対応するため定額で柔軟に介護サービスがうけられます。

・介護度の高い方も入居できる

介護体制が整っているため、要介護5の方でも入居が可能です。

入居時は自立でも、病気が進行したり年齢を重ねていくうちに介護が必要となった方も、そのまま入居し続けることができます。

・医療機関との連携がしっかりしている

介護付きでは往診医や連携している医療機関との連携がとりやすく、施設内にいる看護師が日々の健康管理、医療行為などをおこないます。

重度の病気や障がいがある方の受け入れも可能で、緊急時の対応も迅速です。

【 デメリット 】

・費用が高くなりがち

介護付きは24時間の介護サービス体制をとっているため、入居一時金、月額利用料などの費用は一般的に高額になりがちです。

立地やサービス内容にもよりますが、経済的な負担は入居のハードルとなるかもしれません。

・自由度が少ない

安全性を確保するため、入居者は1人だけでの外出が禁止されている施設も多く、その場合は自由度は少ないといえます。

身元引受人が一緒なら外泊、旅行などもできますが、施設内にい続けるストレスがかかる可能性があります。

・個別ニーズへの対応が難しい

多くの入居者が共同生活を送るため、すべての入居者のニーズに応えられないことがあります。

スタッフの数や設備面に制約があるため、食事の味、リハビリの時間、入浴の順番など、日々の細かな要望への対応が柔軟にできないこともあるでしょう。

住宅型のメリット・デメリット

【 メリット 】

・自由度が高い

住宅型では自分のペースで生活できるので、日常生活の自由度が高いです。

基本的には外出や食事の時間も自分で決められたり、活動の幅も広がります。

・設備とプログラムが充実している

居室、共有スペースにくわえレクリエーションルームなどの設備が充実していることが多く、サークル活動やイベントなどのプログラムも多種多様です。

・費用面のコントロールがしやすい

介護サービス(訪問介護、デイサービスなど)が必要となった場合、必要な分だけ利用することができるので、介護費用の増減を計算しやすく、コストをコントロールできます。

【 デメリット 】

・介護サービスに制約がある

身体介護などの日常的な介護サービスは施設外のスタッフ対応となるため、緊急時などに柔軟な対応ができるとは限りません。

・医療行為への対応が難しい場合がある

常に医療処置が必要な場合や重篤な病状がある場合は、施設内での医療行為に限界があるため外部受診などに頼ることがあります。

・長期的に住めない場合がある

病気や障がいが重度化した場合、住宅型で対応できなくなったら介護付きなどに転居しなくてはならない可能性があります。

まとめ

介護付き有料老人ホームは、24時間の介護サービス体制が整っており、往診医や看護師などによる医療行為への対応も可能です。

看取りができる施設も増えていて、人生の最期まで暮らすことができるのが魅力です。手厚い介護・看護サービスが受けられるだけあり費用面については高額傾向で、コスト面を十分に検討する必要があるでしょう。

住宅型有料老人ホームは比較的お元気で自立した生活ができる方が入居するイメージです。

生活の支援にくわえて、レクリエーションやイベント、サークル活動などが多様に提供されているため、自分のペースを守りながら楽しみを見つけやすい環境です。介護サービス(訪問介護、デイサービスなど)は外部の事業所に依頼するので、必要なサービスを必要な分だけ利用することができます。これにより介護費用をコントロールしやすい反面、柔軟なサービス対応が受けづらいというデメリットもあります。

施設選びをする際、介護付きにするか住宅型にするかで「どんな施設なら希望にフィットするのか」が分かりづらい方もいるかと思います。

「静岡老人ホーム紹介タウン YAYA」では、静岡県内の施設選びについて、相談・紹介・見学同行まで無料サポートをおこなっています。専門家に相談しながら、ニーズに合った施設を選んでみてはいかがでしょうか。

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著者プロフィール

笠井直歩(介護支援専門員、介護福祉士、介護予防運動指導員)
笠井直歩(介護支援専門員、介護福祉士、介護予防運動指導員)
2000年から介護の仕事を始め、訪問介護、デイサービス、有料老人ホーム、小規模多機能を経て現在は居宅介護支援事業所でケアマネジャー。 祖父母の在宅介護、海外の老人ホームボランティア、福祉系のNPO法人立ち上げ(今は代表を譲渡)を経験。

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