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要介護者やその家族にとってメリットの多い介護ヘルパーですが、どのようなことでもしてもらえるわけではありません。訪問介護では、ヘルパーができることとできないことが明確に区別されています。本記事では、訪問介護サービスを利用するにあたり、介護ヘルパーができること・できないことについてまとめました。
目次
介護ヘルパーは家政婦ではありません。基本的には介護に関連することしか頼むことができず、また、介護関連であっても条件を満たしていなければ依頼ができないことを理解しておきましょう。初めて訪問介護のサービスを利用する方や、これから利用したいと考えている方は、その線引きがよくわからないはずです。ここからは、具体的な例を挙げながら、介護ヘルパーができることできないことを解説します。
食事の支度は、介護保険上の生活援助に区分されるため、介護ヘルパーが行うことができます。一般的な調理や食事の準備、後片付けなどは依頼できるため安心してください。ただ、家事を行える同居人がいる場合には、食事の支度を頼むことはできません。つまり、同居人が高齢や障害などで家事のできない場合や、サービス利用時に食事の支度ができる同居人がいないときなどに依頼できます。なお、利用者本人以外の方へ食事の支度をする、おせち料理のような行事用の食事を準備するといったことはお願いできないため、覚えておきましょう。
介護を必要とされる方の場合、冷蔵庫にストックしていた食材が賞味期限切れしてしまう、といったケースは珍しくありません。このようなケースにおいては、介護ヘルパーに処分を依頼できます。ゴミ出しは、介護ヘルパーに依頼できる生活援助に含まれるからです。ただ、この場合でも家事を行える同居人がいる場合には依頼できません。また、ゴミ出しでも家具のような大型のゴミを処分することはできないため、注意が必要です。
調理しようとしている料理の種類によっては、下ごしらえが必要なものもあります。このようなケースにおいても、介護ヘルパーへの依頼は可能です。また、同様に食事が終わったあとの後片付けも依頼できるため、利用者自ら洗い物や食器の片付けができなくても安心です。家事を行える同居人がいないことが前提であることは、忘れないでください。また、サービスの利用者本人が口にする食事の下ごしらえでない場合には、依頼できません。
高齢者の中には、1人での食事を寂しく感じる方もいるでしょう。そのような方なら、一緒に食事をしてほしい、見守りをしてほしいといった考えをもつのも不思議ではありませんが、基本的に、このようなお願いはできないため注意が必要です。介護ヘルパーは、利用者から話し相手になってほしいといった要望を聞くことができないのです。日常生活に必要ないと判断されるサービスを、介護ヘルパーが行うことはできません。一緒に食事は、話し相手だとみなされ、日常生活には必要ないと判断される可能性が高いといえるでしょう。
介護を必要とされる方の中には、食べ物を噛む力が衰えている方もいます。このような方は、食事中に食べ物を喉に詰まらせてしまう、きちんと嚥下できない、といったことも起こりえます。そのため、介護ヘルパーに食べやすく調理してもらうことは可能です。ただし生活援助の一種であるため、家事を行える同居人がいる場合には依頼できません。また、本人以外の人が食べるための食事を、食べやすく調理することもできないため注意が必要です。
日本に生まれ育った者として、年末年始には伝統的な食事を口にしたいものです。大みそかの年越しそばや、元旦のおせち料理を介護ヘルパーに作ってほしい、と考える方もいるでしょう。残念ですが、このような行為をお願いすることはできません。生活援助の一環として食事の準備や一般的な調理はできますが、おせち料理など行事用の調理は禁止されているからです。どうしても年越しそばやおせち料理が食べたいのなら、出前サービスや出来合いのものを前もって購入しておくことをおすすめします。
高齢になると、足腰の筋肉が衰えてきて、些細な段差で転倒してしまうことも珍しくありません。何があるかわからないため、買い物へ出かけるときも、誰か一緒についてきてほしいものです。介護ヘルパーが行える生活援助の一環として、外出支援が挙げられます。外出支援では、介護ヘルパーに日常生活品の買い物に同行してもらうことができます。ただし、同居人がいる場合、その同居人が家事を行えない場合に限られます。同居人が家事を行えない場合には、介護ヘルパーに買い物の付き添いを依頼できます。なお、公共サービスの申請や生活費を引き出すための金融機関への同行も可能です。
日用品の買い物も、介護ヘルパーが行うことが出来る生活援助に含まれています。そのため、日用品の買い物は介護ヘルパーができます。こちらも大前提として、家事を行える同居人がいないことが挙げられます。また、買い物を依頼できるのは、日常生活に最低限必要な品物の購入であり、生活圏内にある近隣店舗に限られることも覚えておきましょう。
買い物へ行ける家族が同居しているのなら、介護ヘルパーへおむつの購入を依頼することはできません。また、ついでだからと赤ちゃん用やペット用のおむつを一緒に購入してもらうといったこともできないため注意が必要です。定期的なおむつの購入自体は依頼できるのですが、日常生活圏内に購入できる店舗がないのなら、依頼はできません。このようなケースでは、車を所有している家族や知り合いに依頼する、ネット通販を利用するといった方法が考えられます。
介護サービスの利用者や家族と、介護ヘルパーがトラブルになってしまうケースは意外と少なくありません。多くの場合は、介護ヘルパーが対応できることとできないことを、利用者や家族が正しく理解していないことが原因です。訪問介護サービスを気持ちよく利用し、快適な生活を送るためにも、介護ヘルパーに頼めることと頼めないことを正しく理解しておきましょう。(なお、実際には自治体ごとに支援できる範囲は異なります。自治体独自のルールが定められている事もあるため、気になる点は事前に確認しておくことをおすすめします)
また、介護保険制度のヘルパーよりは割高ですが、保険外サービスの自費ヘルパーや民間企業の家事代行サービスや便利屋サービスを利用することで、困りごとが解決する場合もあります。仮に利用中のヘルパー事業所があれば、まずは自費サービスに対応しているかどうか確認してみましょう。対応していなければ、ケアマネジャーから他の自費サービス事業所を紹介してもらったり、介護保険と自費ヘルパー両方に対応した事業所に変更してもらったりすることも可能です。
あるいは、根本的な解決方法として、老人ホームへの入居を検討してみるのも一つの選択肢ではないでしょうか。
自宅介護を続ける中で、身体的にも精神的にも負担を感じることが増えている方も多いと思います。特に、介護が必要な時間が長くなるほど、家族の生活に大きな影響を及ぼし、ご自身の時間やエネルギーを大きく割かざるを得ない状況に陥ることもあるでしょう。
老人ホームでは、専門スタッフが24時間体制でケアを提供し、安全で快適に生活できる環境が整っています。また、日常の介護から解放されることで、ご家族の心身の負担が軽減されるだけでなく、より穏やかでゆとりのある時間を持つことが可能になります。
家族の負担を減らしながら、大切な方が安心して過ごせる環境を整える一つの選択肢として、老人ホームを前向きに検討してみてはいかがでしょうか。一人で抱え込まずに、専門家や相談窓口を活用して、最適な方法を見つけるきっかけにしていただければと思います。
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