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老人ホームに入れない理由は?入居待ちの対応方法を介護の専門家が解説

2023年8月9日
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親の介護は突然にやってくるものです。実家でひとり暮らしできていたのが、入院をきっかけにひとりでの生活が困難になってしまった、ということはよく聞かれます。そうなった場合、老人ホームに入居すればよいとお考えの方は少なくないと思いますが、いざというときにすぐ入居できる老人ホームはほとんどありません。入居しやすい施設はどんなところなのか、入居までの期間をどうすれば良いのかなど、老人ホームの知識を持っておくことで困りごとは確実に減らせます。今回は老人ホームに入り方や入るまでの対応方法について解説していきます。

老人ホームに入れない理由は?

老人ホームに入れない理由は?

老人ホームにはいくつかの種類があり、それぞれの施設には特徴があります。また、入居の条件もそれぞれ違ってきます。要介護認定を受けているか、空き部屋があるか、老人ホームに入るお金があるか、共同住宅での生活が可能なのか、などさまざまな入居要件があり、要件を満たしていない場合、入居することができません。以下、入居できない理由を詳しく説明していきます。

入居条件となる要介護度を満たしていない

老人ホームの中には要介護認定を受けていないと入居できない施設があります。例えば「特別養護老人ホーム」に入所するには要介護3以上の認定が必要となります。「老人保険施設」では要介護1以上の認定が必要です。また、「認知症グループホーム」は要支援1の認定では入居できません。これらは一例ですが、このように決められた要介護認定を受けていないと入居できない施設もあります。

老人ホームの居室に空きがない

施設は定員が定められており、空きがないと入居することができません。「特別養護老人ホーム」はもっとも介護を必要とする方が入所する施設ですが、その分申し込みが多く、空きがなかなか出ないことがよくあります。また、施設によっては男性用もしくは女性用と部屋があらかじめ決められている場合があります。空きはあっても男性部屋の空きがない、ということもありえます。要介護者は男性より女性の人数が多いので通常男性部屋の数は少なく、男性は入居しにくいケースが多いです。

老人ホームに入るお金がない

老人ホームに入るには料金がかかります。通常のアパートのようにお部屋の利用料や光熱費がかかるのはもちろん、施設によっては介護保険サービスの利用料が発生します。「サービス付き高齢者住宅」や「有料老人ホーム」のような施設の場合は、入居時に一時金や預かり金を納めるところもあります。施設タイプによりますが、1ヶ月あたり10数万円〜30万円ほどの料金が必要となり、親の年金だけでは入居できない、というケースも考えられます。

継続的な医療行為が必要である

介護職員は基本医療行為を行うことができません。入居するのは介護施設なので医療行為を行える医療資格者が常駐していない場合がほとんどです。毎日のように医療行為が必要な方は、医療行為が行える職員が常駐していない介護施設は受け入れができないと断られることがあります。例えば糖尿病を患っており、1日2回のインシュリン注射が必要な方は毎日2回の医療行為となるので、施設側が対応できず入居できないケースはよくあります。

暴力をふるったり暴言をはいたりする

老人ホームは他の入居者とともに生活する集団生活の場になります。その中で認知症を患っていて、思うようにやりたいことができないジレンマからついつい他者へ当たってしまい、他の入居者やスタッフに暴言を吐き、まれに暴力行為が見受けられる方もいます。他入居者やスタッフに危害が及ぶと判断されるときやハラスメントと認識されるときは入居できない場合があります。暴力行為は傷害事件として扱われることがあり、賠償の対象になる可能性もあり、暴言や暴力が見られる場合は入居前に施設に相談することが大切です。

感染症を患っている

老人ホームは集団生活の場であることに加え、免疫力が弱まっている高齢者が生活している場所でもあります。そんな中で感染症が蔓延すると集団感染が起きかねず、感染の種類によっては生命の危険を伴う可能性すらあります。そのため、結核や肝炎、緑膿菌など感染症をもっている場合は入居できないことがあります。感染症を患っている、発症してなくとも保菌者である場合は必ず入居前に施設に相談しましょう。

老人ホームごとの受け入れ態勢

老人ホームにはさまざまなタイプのものがあります。それぞれの特徴を以下の表にまとめました。

施設名施設の特徴入居可能な介護度
介護医療院医療施設+介護を受けられる施設。
医療に加え、レクリエーションや家事など介護の支援も受けられる。
要介護1以上
介護療養型医療施設医療施設なので医療に強い。
点滴や呼吸器など医療行為が日常から必要でも入居できる。
要介護1以上
介護老人保健施設リハビリのための施設。
リハビリ専門職が多数在籍。医療行為にも対応している。
要介護1以上
介護老人保健施設重度な介護を必要とする方の施設。
最期まで入所できる。
要介護3以上
グループホーム認知症に特化した施設。
自宅に近い環境で介護を受けられる。
要介護2以上
有料老人ホーム比較的入所しやすい。住宅型や介護付き型など
料金や介護度に応じて幅広いニーズに対応している。
施設による

老人ホームに入れないとき(入居待ち)の対応

老人ホームに入れないときの対応

老人ホームに申し込みに行ったけれど受け付けてもらえなかった、申し込みは済ませたけれど入れるまでどれくらいかかるかわからない、ということは往々にして起こります。以下、入居できる老人ホームの見つけ方や入居までの期間をどうしたら良いのかを解説します。

入居できない理由を確認する

入居できない理由はさまざま挙げられますが、そのうちのどの理由なのかを確認しておくことが大切です。例えば「グループホーム」や「地域密着型特別養護老人ホーム」は地域密着型サービスと呼ばれ、住民票がある市町村内でなくては入居できません。その場合、住所地内でのグループホームに申し込めば受け付けてもらえます。またインシュリン注射が毎日必要な場合、看護師が常駐していない施設は対応ができず申し込みできません。この場合も看護師が常駐する「介護医療院」などに申し込めば受け付けてもらえます。このように入居できない理由がわかれば入居可能な施設に申し込むことが可能になります。

支援機関に相談する

入居に関しての情報が手に入れば入居までスムーズに進めることができます。そのような情報提供を行なっている相談支援機関が「地域包括支援センター」と「居宅介護支援事業所(ケアマネージャー)になります。地域包括支援センターは市町村単位で各地域に必ず設置される機関で、介護に関する相談全般を受け付けています。介護保険の申請や居宅介護支援事業所など介護サービスの紹介など幅広く対応してもらえます。居宅介護支援事業所はケアマネージャーが所属する事業所です。ケアマネージャーは介護生活上の困りごとに対して介護サービスの提案や紹介、介護サービス利用時に必要となる支援計画書(ケアプラン)の作成も行います。

どちらも介護度などを把握した上で、入居できる老人ホームを紹介してもらえます。

介護保険サービスを利用する

入居までの期間は介護サービスを利用することが有効です。自宅で受けられる介護サービスはさまざまな種類があります。例えば日帰りで1日過ごしてくる「デイサービス」や自宅に訪問してもらいサービスを受ける「ホームヘルプサービス」などがあります。他にもリハビリができたり、看護を受けられたり、さまざまなサービスがあります。これらのサービスを受けるには介護保険申請が必要で、ケアマネージャーがサービスの紹介、調整を行います。

短期入所生活介護(ショートステイ)を利用する

ショートステイは介護保険サービスのうちのひとつで、宿泊ができるサービスです。短期の入所サービスなので数日〜数週間が基本の利用期間になります。期間は短いですが、介護保険サービスになるので専門職による介護が受けられます。介護認定を受けている方は誰でも利用することができます。宿泊サービスなので同居家族は心身ともに休むことができますし、別居だとしてもその間の介護の心配がなくなります。利用する本人にしても入居するとどういった生活になるのか体験でき、心の準備にもなることでしょう。

介護費用の軽減制度を活用する

経済的な理由で入居できない場合は、介護費用の負担を軽減できる制度があります。条件が合えばそれらの制度が活用できます。ひとつは「高額介護サービス費支給制度」です。個人や世帯の所得に応じて介護サービス費の上限が決まる制度で、段階に応じたそれぞれの上限額が設定されています。介護サービス費とは食費や居室代以外の介護保険サービスに支払うサービス利用料部分になります。また「負担限度額認定」という制度もあります。これも所得額に応じ減額となる制度ですが、こちらは居室代と食事代が軽減されるものになります。これらの制度を活用することで1ヶ月数万円の負担軽減になってきます。条件を満たしているかは市役所で確認しましょう。

ほかに入居できる施設を探す

入居がなかなかできないときは、他に入居できる施設を探す方法もあります。同じタイプの施設であっても順番待ちの人数が違ったり、申し込みを受け付ける基準が違ったりします。複数の施設に申し込みをしておくことで、空き部屋が出る確率が上がるので自然と入居しやすくなります。違うタイプの施設に申し込みしておくことも可能です。例えばグループホームを希望しているがなかなか入れないので、サービス付き高齢者住宅に一度入居し、グループホームに空きが出たらグループホームに入居するということもできます。

特別養護老人ホームの入居待ち期間とは?

車の渋滞

特別養護老人ホームは他のタイプの施設と比較して待機期間が長い傾向にあります。特別養護老人ホームの特徴はいくつかありますが、ひとつは基本看取りまでの対応ができる施設ということです。介護度が最重度になった場合でも他施設に移る必要がありません。結果、入所している期間が長くなり、なかなか空きが出ない状況になりやすいのです。他に挙げられるのは利用料金が安いという点です。入居時の一時金等もなく、また所得に応じて軽減制度も適用されやすい施設であるため生活保護の方も入所することができます。安く入れるため競争率が上がり、待機期間が長くなってしまうのです。もうひとつは入所する順番です。ひとり暮らしや金銭的に余裕がない人など必要度が高い方を優先的に入所となるため、待機期間が長くなる方が出てきます。

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望遠鏡でのぞく様子

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監修者プロフィール

奥川 敦史(認知症介護実践者研修修了)
奥川 敦史(認知症介護実践者研修修了)
静岡市駿河区生まれ。2003年より介護事業運営会社にて訪問入浴の現場業務に関わる傍ら、新規事業所開設の申請や品質管理業務といった運営本部の業務に関わる。その後もグループホーム、デイサービス、サ高住の施設長といった現場業務の他、人事、総務など老人ホーム運営業務全般に携わってきた。また、運営本部の入居相談窓口担当としてのキャリアも長く、様々なケースの相談事例に対応してきた。趣味は家族での動物園巡り。