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親が老人ホームに入居するとき、悩むのが老人ホームで着る服です。「周りの方と服装に差が無いようにするには?」「介護を受けやすい服装は?」とお悩みの方も多くいらっしゃると思います。今回の記事では、親が快適な老人ホーム生活がおくれるよう、服装選びの4ポイントやおすすめの服装などを解説します。
老人ホームの服装は、基本的に自由です。ただし、注意点があります。それは「本人の考えをしっかり聞くこと」です。快適で、介護が受けやすく、動きやすい服装が理想です。本人がこの色は嫌だ、思い入れのある服がいい、周りと同じ服装にしてなどの考えがある場合があります。家族がご本人の為と思い服を買ったものの、着ないのでは意味がないため、初めに確認しましょう。
その上で、部屋着は軽い素材の物や外出時にさっと羽織れるアウターを用意するなど、老人ホームの意向も加味して決めることが大切です。
老人ホームに持っていく服は、見学時や入所問い合わせ時に、老人ホームの意向を確認して、案内があれば従ってください。特に指定が無い場合は、洗濯の頻度や洗濯の方法、収納スペースが施設で異なるため、持っていく量をまず確認します。一般的には3日間程度は着まわせる服装が必要です。
衣類 | 枚数 | ポイント |
部屋着(上下) | 5 | 食べこぼしがある場合、多めに用意。 |
下着 | 5 | 失禁がある方は多めに用意。 |
靴下 | 5 | 滑り止め加工がされているものが良い。 |
上着(室内用) | 1 | カーディガンやチョッキ等、軽く羽織れるもの。 |
上着(外出用) | 1 | ジャンパーやコート等、防寒対策で用意。 |
膝掛・タオル | 1 | 室内・屋外兼用、肌寒い時に使用。 |
老人ホームにもっていく服装は、上記の表を参考にして下さい。洗濯は家族対応や外注の場合もあります。多くは施設で実施していますが、洗濯頻度などは聞いておきましょう。
注意点として、失禁がある方は下着類やズボンを少し多めに持っていくとよいです。また、紐があるコートやジャンパーは思わぬ事故の可能性もあり、持ち込みを制限する施設もあるため、確認して下さい。
パジャマの準備は必須ではない場合が多いです。本人や家族の意向で準備するかどうかが異なります。パジャマを準備する場合には、最低上下2~3セット準備するとよいです。ちなみに、老人ホームに入居されている方で、デイサービスにも通う方もいます。その場合、老人ホームは主に就寝する場所です。パジャマは生活のメリハリをつける意味でも検討してみて下さい。
老人ホームで着る服装のポイントは、動作がしやすく、介護が受けやすい、着脱のしやすさ、簡単に名前が記入できるものを選ぶことです。さらに、要介護度(7段階の介護重症度)に応じて検討していくことも重要です。
1つ目のポイントは、要介護度に応じた過ごしやすい服装を選ぶことです。例えば、自力で起きることが難しい方であれば、ベッドや車いすですごす機会も多く、蒸れやすいです。よって、コットンやリネン素材など速乾性の高い素材を検討して下さい。また、介助を受けやすいよう大き目のサイズを用意するとよいでしょう。
一方で、介護度が低く、歩ける方であればストレッチ素材や裾がゴムタイプなど動きやすい服装を選ぶとよく、介護度も参考に服装を決めて下さい。留め具は手の器用さに応じて、選ぶとよいです。例えば、スナップボタンやマジックテープ、ファスナータイプなどがあります。マジックテープは衣類の繊維やホコリで着脱力が落ちるので、面会の時などに掃除して下さい。
着替えやすい服装選びは大事です。介護の造語で「安楽」という言葉があります。楽な姿勢、楽など動作で生活動作が実施できることは、快適な介護生活に直結します。着替えやすい服装には、裾や袖・胴回りにゴムを使用した衣類などがあります。関節が固い方であれば、ファスナーで着脱できるタイプの衣類も検討して下さい。関節が固い方に伸縮性が低く、着脱しにくい衣類を選ぶと、痛みに繋がることもあります。関節が固い方の衣類は職員や専門の方に相談したほうがよいです。
体温調節しやすい服装を選ぶことも大切です。例えば、カーディガンやジャケットなどを用意する方が多いです。基本的に老人ホームは、24時間・365日温度管理をしていますが、病院受診や外出プログラムもあり、外気温も考慮して衣類を用意する必要があります。
老人ホームは共同生活です。また、洗濯も別々に分けて実施することも多いですが、畳む工程で他の入居者の方の服者と混ざることもあります。そのため、名前が書けるタグ付きのものを選ぶとよいです。
衣類にタグが無い場合は、100円均一などでタグ自体がアイロンで圧着できるものあるので、上手に活用して下さい。ちなみに、名前を衣類に直接書くのは避けたほうがよいです。本人が嫌がる場合もあり、着なくなることもあります。もし書くとしても、本人に説明と同意の上で実施して下さい。
老人ホームに入居する男性の方におすすめの服装は、「ズボンの上げ下げがしやすく、手をあげやすい」服装です。ズボンの上げ下げでベルトタイプは着脱が困難になる場合もあり、お腹も圧迫するので避けたほうがよいです。ゴムタイプでファスナーが無いのがおすすめです。手をあげやすい服装としてワンサイズ大きめのものや、伸縮性が高い素材を検討して下さい。
女性におすすめの服装としては、カットソー+パンツタイプを基本とする方が多いです。スカートタイプで女性らしい服装もおすすめです。ただし、ロングスカートは車椅子への巻き込みの可能性があるので、膝上くらいの長さを選びましょう。他にはワンピースを着る方もいます。ワンピースはズボンの着脱の必要性がなく、立って下にズボンを下せない方が排泄をする際に選ぶことがあります。注意点として、ワンピースを着て排泄する時は、手が後ろに伸ばせるなど、条件面もあります。リハビリ系の専門家の意見も得た上で、検討したほうが良いです。
寝たきりの方の衣類を選ぶ場合、大事なことは入浴時の衣類の着脱、オムツ交換が受けやすい服装です。寝たきり方は基本的に「寝たまま衣類の着脱を行う」場合が多いです。そのため、前開きタイプの着衣や、伸縮性の高い素材や大きめの衣類を用意するのがよいです。また、体を動かす機会も少なく蒸れやすいので、速乾性が高い素材を検討しましょう。
老人ホームで着る服は一般的な衣料品店で購入する場合や介護の衣料専門店で購入する方が多いです。以下を参考にして下さい。
老人ホームの服装選びの前提は、「本人の意向と同意」です。どんなに着やすく、脱ぎやすく、安全な衣類でも、自分で選んだ服や思い入れのある服を好む方もいます。老人ホームの服装選びの際には、本人に相談しましょう。その上で、服装選びに大切なことは着替えやすく体温調整のしやすい衣類であること、介護が安楽にうけやすい服装であることです。名前の記入も配慮すると職員は衣類管理がしやすいので、タグ付きも検討下さい。
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