静岡県の老人ホーム・介護施設情報サイト
2000年に介護保険制度がスタートしてから、様々な介護サービスが広がり、介護施設も当たり前のように目にするようになりました。その中で介護の考え方も発展を遂げ、今は介護の質が問われています。ここでは介護の基本となる考え方について解説します。
介護とは、身体または精神に障害のある方や、高齢者に対して日常生活の支援をすることです。支援の内容は、入浴・排泄・食事などの日常生活に必要なことで、支援を通して症状の悪化を予防し、自立を支援します。また、介護を必要とする高齢者には、日常生活の動作の一部や全部に対して6か月以上 継続した支援が必要な状態の65歳以上 の人が当てはまります。
日本における介護に対する法律は、1963年 施行の「老人福祉法」があります。この時代は高度成長期で、地方から都会へ移り住む人が増加し、核家族化が進んだことから家族が高齢者の介護をすることが難しくなりました。そこで介護に関する法律が施行され、介護施設を整備して公費で高齢者を支援するようになりました。
その後、1982年には老人保健法が制定されることになります。しかし、老人福祉法と老人保健法では問題が生じるようになり、高齢化社会が進むことで社会保障費用が膨大になったことから、2000年 には介護保険法が施行されています。介護保険制度ができたことで、介護を受ける方が事業所を選ぶことができるようになり、所得に関係なく1割負担となったことで利用のハードルが下がりました。
介護と看護はどちらも支援が必要な人をサポートする点では同じですが、それぞれ求められる役割が異なっています。まず、体に触れてサポートする身体介護や料理など家事の生活支援をするのが、介護の役割です。一方で、看護は医療サポートをすることで、病気・怪我・精神状態をケアし健康な状態へと導くという違いがあります。
介護は施設や高齢者の自宅で自立した生活を送れるよう支援しますが、看護は病棟や高齢者の自宅、または介護施設で健康管理や投薬管理などの仕事をします。医師の指示があったときに点滴や採血などの医療行為ができるのは、看護師だけです。看護師も必要であれば、介護士の仕事でもある食事介助や入浴介助をすることもあります。
介護をしていくうえで基本的な考え方は4つあります。自立支援・個人の尊厳・認知症ケア・生活の質を維持することです。高齢者を介護する者は、これらの基本的な考え方を確認しなければなりません。
介護では、介護される方の自立を重視しなければなりません。自立とはその方の能力に応じた生活を送れるようにすることで、介護をする側はできるだけその方ができることは自分でやってもらうようにします。たとえば、トイレに自力で行ける方は、おむつだけで排泄させることはしません。歩行に問題があれば介護者がサポートしながら、可能な範囲でトイレに行くようにしてもらいます。
ただし、介護する側が強制するのではなく、本人の気持ちを尊重しなければなりません。自立を押し付けることはなく、本人が納得できるよう十分説明しながら、身体的・精神的な問題を取り除いて、できるだけ自立した生活を送れるようサポートしていきます。
個人の尊厳にとって大切なことは、その人が自由に生きる権利を尊重することです。介護する側は、介護される方のプライバシーを尊重し、身体的・精神的に適切な対応をするようにします。たとえば、部屋の環境を整えない、長期間放置する、介護される方のものを勝手に利用する、トイレを我慢させる、過剰な介助をするなどの行為は避けるようにして、介護を受ける方を一人の人間として扱うようにします。
介護を受ける方は今までできたことができなくなり、精神的な不安や介護を受ける際に恥ずかしいと感じるかもしれません。現場では介護を受ける方の気持ちを十分に理解したうえで、マナーを大切にするようにしながら対応を心がけるようにします。
認知症ケアとは、認知機能の低下がみられる方への支援方法のことです。また、認知症の方は自分の考えをうまく言葉に出すことができず、生活への不安を抱えていることもあるため、介護では心のケアが重要です。介護を受ける方の自主性を重視し、介護をする側が何でも手助けすることは避けて、認知症の方のペースや気持ちを推し測り、その方のペースに合わせた生活ができるようにしなければなりません。認知機能が低下しても自尊心はあるため、否定することを極力避けます。精神的な不安を解消させるため、介護する側はスキンシップなども交え、一人にしないよう見守るようにします。
Quality Of Life(クオリティ・オブ・ライフ)は「QOL」とも略されます。介護におけるQOLとは、自分らしく生活を送れているのかどうかを重視することです。自分らしい生活を送る、生きがいを感じられる生活を送るということは、一人ひとりの考え方によって異なっており、ベストな対応も異なります。これは認知症の方であっても同様です。
介護する側が心がけたいことは、過度な介護を避けることです。世話をしすぎず、本人がやりたいように見守ることも必要になります。介護スタッフはあくまでもサポートにとどめて、自分らしく満足な生活を送れるよう手助けしていかなければなりません。
良い介護の老人ホームとは、介護に対する4つの基本を理解している施設のことです。どの要素が欠けても良い介護にはならないため、介護施設への利用を考えているなら、それぞれの項目が理解できているか確認するようにしましょう。スタッフの教育体制が整っている介護施設なら、安心して利用できるのではないでしょうか。
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