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老人ホームの食事内容を徹底比較!入居前に知りたい5つのこと

2025年3月19日
伊藤 麻梨子(介護職員初任者研修 修了)
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老人ホームを選ぶ際に気になるものとして「食事」が挙げられます。

本記事では、栄養管理やメニュー、費用、施設ごとの特徴まで、入居前に知りたい「食事」に関する重要なポイントを、以下の5つの項目に分けて解説していきます。

  1. 「老人ホームの食事内容を選ぶポイントとは?」
  2. 「老人ホームの食事提供スタイルの種類 」
  3. 「老人ホームの特別対応食とは? 」
  4. 「老人ホームの食事費用の実態 」
  5. 「入居者が食事に満足する施設の特徴」

この記事を読むことで、老人ホームの食事に関する全体像が分かり、自分や家族に最適な施設選びの参考になります。

老人ホームの食事内容を選ぶポイントとは?

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_老人ホームの食事

栄養バランスの考慮

老人ホームでは、介護職員、管理栄養士、看護師の連携のもと高齢者の健康を支えるために栄養バランスを重視した食事が提供されます。

基本的にタンパク質、ビタミン、ミネラルをバランスよく含んだ献立が作成されますが、入居者の状態によって細かな調整が行われることになります。

  • 介護職員:入居者の状態による食事内容の検討及び栄養士への報告。
  • 管理栄養士:入居者ごとの体調や持病に合わせた献立の作成。
  • 看護師:必要に応じて医師にエンシュアなど栄養補助食品の処方を依頼。
老人ホームの朝食・昼食・夕食の例

※左から、朝食、昼食、夕食の一例になります

高齢者に適した献立作り

嚥下や噛む力が弱くなる高齢者に配慮した献立作りも重要であり以下のポイントを意識しています。

  • 入居者の状態により嚥下食やきざみ食を取り入れることで安全に食事が楽しめます。
  • カロリーや塩分を調整しながら、見た目や香りにも配慮が工夫されています。
  • 定期的に季節や行事に合わせたイベント食を提供し普段と違う食事を堪能してもらいます。

※一週間の献立表の一例になります。

老人ホームでお酒は飲んでいいの?

お酒はタバコと違い受動喫煙のような周りへの影響が少ないため、嗜む程度なら飲んでも良い施設もあります。しかしあくまで健康面で問題のない人にだけであり、医師から禁じられていればもちろん飲めません。施設の人たちが一緒に食事する食堂では飲まないようにお願いされることもあります。施設にはお酒が飲みたくても飲めない人もいるため配慮が求められます。

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老人ホームの食事提供スタイルの種類

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_老人ホームの食事

個別対応と全員向けサービスの違い

施設によっては、個別対応が可能な施設と画一的なサービスを提供する施設があります。

  • 個別対応: 味付けや食事量の調整、食事アレルギーや宗教的配慮に基づく特別メニューの提供。
  • 全員向けサービス: 基本的な献立で全入居者に対応。

味付けや食事量の調整については、施設によって対応範囲が異なる場合があります。 また、特別な食事を追加しない場合、追加料金は発生しない場合多いと言われていますが、事前に調べておくことが大切です。

バイキング形式 vs 配膳形式

それぞれのメリットとデメリットを理解しておくことが大切です。

  • バイキング形式: 好きなものを自由に選べるが、選択肢が偏る可能性も。
  • 配膳形式: 栄養バランスが管理される一方で、選択肢の自由度が低い。

老人ホームの特別対応食とは?

老人ホームの食事例

嚥下食やアレルギー対応

高齢者の健康状態や嚥下機能に合わせて食事形態が変わります。

  • 嚥下食: 入居者の嚥下機能に合わせて、安全に飲み込みや咀嚼ができるように調整した食事(全粥、軟飯、刻み食、粗刻み食、ゼリー食、ミキサー食、ペースト食、ソフト食等の種類に分けられることが多く、施設によって種類や呼び方が違う場合がある)。
  • アレルギー対応: 特定食材を避けた調整メニュー(デザートでヨーグルトが出た場合、乳製品禁の方に対してはゼリーを提供する等)。
嚥下食(刻み)の例

宗教や文化的配慮

外国籍の入居者や宗教的理由により、ハラールやビーガンメニューが提供される場合もあります。

  • : ハラール対応メニューや宗教的行事に合わせた特別献立。

老人ホームの食事費用の実態

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_老人ホームの食事

食費が基本料金に含まれる場合と追加費用が発生する場合

施設によって、食費が入居費用に含まれている場合と別途支払う場合があります。

  • 含まれる場合: 月額費用に統一され、管理が簡単。
  • 追加費用の場合: 特別献立やイベント食が対象になることも。

高級老人ホームの食事と費用の違い

高級施設では、シェフが腕を振るった豪華な食事が特徴です。

ロングライフ・クイーンズ静岡呉服町のお食事の例

ロングライフ・クイーンズ静岡呉服町のお食事の例

エスペランサ伊豆高原のお食事の例

エスペランサ伊豆高原のお食事の例

  • : 季節ごとの特選メニュー、テーブルサービスなど。(ただし、費用は一般的な施設よりも高めに設定されています。)
通常時の例イベント食の例
・ごはん
・焼き魚
・菜の花和え
・ひじき煮
・味噌汁
・ごはん
・天ぷら盛り合わせ
・卵豆腐
・漬物
・お吸い物
・水ようかん

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入居者が食事に満足する施設の特徴

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_老人ホームの食事

食事イベントや特別献立

施設ごとに趣向を凝らした食事イベントが開催されています。

  • : 季節の行事に合わせたメニュー(お正月、お花見弁当など)。
  • ポイント: 参加型イベントで食事以外の楽しみも提供。

(以下は食事イベントの一例です)

プレミアムハートライフ千代田で行われた『五感の生活イベント「端午の節句」』では、施設の入居者様と一緒に春巻きの皮を使った兜巻きを作りました。 皮で兜を折る作業は入居者様が行い、あんこを中に詰める作業と素揚げ作業は職員の方で行いました。

プレミアムハートライフ千代田の食事イベント(端午の節句)の例

プレミアムハートライフ大岩で行われた「新年のお食事イベント」では、おせち料理の提供に加え職員と入居者様が一緒になりお雑煮、七草粥を作りました。

七草粥は、職員と入居者様が一緒に調理しましたが、共に春の七草の香りを感じながら楽しい時間を過ごしました(お雑煮と箸袋は職員の手作りとなりました)。 いつもに増して真剣に調理を行った影響もあり、入居者様のほとんどが料理よりも先に七草粥を完食する様子がみられました。

プレミアムハートライフ大岩の食事イベント(おせち料理)の例

「食事が自慢!」の老人ホームを探す

入居者の声から見る満足度

口コミや体験談を参考にするのも重要です。

  • 良い口コミ: 「季節感のある食事が嬉しい」「特別対応が行き届いている」
  • 悪い口コミ: 「味が薄い」「毎回似たようなメニューで飽きる」
満足度の高い食事例(プレミアムハートライフ大岩の「お弁当のテイクアウト」イベント)

例えば、プレミアムハートライフ大岩では、毎月14日に『花水木ランチ「テイクアウト企画」』と称しお弁当のテイクアウトを行っています。 基本的にはいくつかのメニューの中から入居者様自身に選んでいただくシステムになっておりますが、土用の丑の日には鰻のお弁当を召し上がっていただくなど季節に合わせたメニューの提供も行っています。

まとめ|老人ホーム選びで食事にこだわるべき理由

食事が生活の質を左右する重要な要素

食事は、健康維持だけでなく、入居者の生活の楽しみや幸福度に大きく関わります。食事が美味しい施設を選ぶことで、QOLの向上が期待できます。

見学時に確認すべきポイント

入居前には試食や提供システムを確認することが重要であり、以下のポイントをチェックしておきましょう。

チェックポイント

  • 季節感があるか。
  • 施設内の調理か、外部委託か。
  • 特別食への対応があるか。
  • 味や温度は適切か。
  • 個別対応の可否(刻み食、嚥下食など)
  • 食事のバリエーションや選択肢

静岡老人ホーム紹介タウンYAYAでは、これらのポイントを踏まえつつ丁寧に確認しながら、お客様に最適な老人ホームをご提案しています。

入居のご相談や見学同行にも無料で対応しており、実際の食事メニューや提供方法についても施設で直接ご確認いただく事も可能です。

一人ひとりの状況に寄り添い、安心できる施設選びをサポートしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。あなたの大切なご家族が満足できる施設を一緒に見つけましょう!

著者プロフィール

伊藤 麻梨子(介護職員初任者研修 修了)
伊藤 麻梨子(介護職員初任者研修 修了)
静岡市葵区生まれ。11年間自宅で祖母の介護をした後、総合病院の医事課に勤務。院内の患者情報の調整等の業務に従事。その後介護の資格を取得し、介護事業所に勤務。それぞれの家庭の介護の状況や在宅介護の難しさを改めて認識。理想とする老人ホームは施設の安心感と自宅の心地よさを兼ねた施設。趣味は花を育てること、自宅菜園、DIY

監修者プロフィール

奥川 敦史(認知症介護実践者研修修了)
奥川 敦史(認知症介護実践者研修修了)
静岡市駿河区生まれ。2003年より介護事業運営会社にて訪問入浴の現場業務に関わる傍ら、新規事業所開設の申請や品質管理業務といった運営本部の業務に関わる。その後もグループホーム、デイサービス、サ高住の施設長といった現場業務の他、人事、総務など老人ホーム運営業務全般に携わってきた。また、運営本部の入居相談窓口担当としてのキャリアも長く、様々なケースの相談事例に対応してきた。趣味は家族での動物園巡り。

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