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介護お役立ち情報

特別養護老人ホームとは・対象者や特徴を解説

2023年1月24日
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一般的に特養と呼ばれる特別養護老人ホームは、他の老人ホームより対象者となる介護度が高く設定されています。こちらの記事では対象者、費用、提供サービス、待機期間になどを説明しています。入居希望者が対象であるか確認し、老人ホームを探しましょう。

特別養護老人ホーム(特養)とは

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_特別養護老人ホームとは

特別養護老人ホーム(特養)は公的施設であり、民間の有料老人ホームより安価で利用できるため人気があります。そのため、申し込んですぐに入所できることは珍しく、空きが出るまで長い間待ち続ける可能性が高い施設です。

特養の利用を考える場合は、早めの申し込みをおすすめします。 一般的な特養は広域型を指し、広いエリアのどこからでも申し込めますが、都市部に入所希望者が集中する傾向があります。

特別養護老人ホームは3種類ある

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_特別養護老人ホームとは

特養は施設のあるエリアの人しか入れないイメージを持つ人もいるでしょう。しかし現在は、受け入れ可能な居住地ごとに分かれています。 この章では、特養の地域密着型・広域型・地域サポート型の3つについて、簡単に説明します。

地域密着型

地域密着型は特養の中で最も小規模の施設で、定員が29人以下の施設を指します。各地域に根差した住まいをめざしています。

さらにサテライト型と単独型に分かれ、サテライト型は広域型特養が本体にありその近隣で運営する施設です。単独型は、設備や介護サービスは広域型と同じものの、個室はリビングが中心に配置されたユニット型が多くなっています。 本体施設がなく小規模で家庭的な雰囲気がありますが、その地域の住民票がある人のみ使えます。

広域型

広域型は他のタイプと違って入所要件に居住地の制限がないため、施設のある場所と住んでいる地域が異なる人でも申し込みできます。 都市部の特養は待機者が数百人いると言われており、場所にこだわらず空いた地域を選ぶと入所しやすいでしょう。

地域サポート型

地域サポート型は在宅介護を受ける人が対象で、施設ごとに見守りエリアが決まっています。そのため、対象エリアかどうかの事前確認が必要です。 介護を受ける人だけでなく介護する人の相談も受ける施設ですが、まだこの取り組みを行う都道府県は少ない状況です。

特別養護老人ホームの対象者

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_特別養護老人ホームとは

特養の対象者や入所条件を一覧表をもとに解説します。

【入所条件一覧表】

地域密着型広域型地域サポート型
年齢65歳以上65歳以上、特定疾病が認められた40~64歳65歳以上
要介護度要介護3以上
(特例で要介護1~2)
要介護3以上
(特例で要介護1~2)
認定なし、認定はないが生活に不安がある
入所希望者の居住地施設のある市区町村制限なし施設が指定する地域

特養の利用資格は65歳以上かつ要介護3以上が基本で、居住地の場所により希望施設の利用ができるかどうか左右されることがあります。認定がなく生活の不安程度でも入所希望は出せますが、地域サポート型はまだ少ないためすぐの入所は難しいかもしれません。

月額費用の内訳

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_特別養護老人ホームとは

特養の月額費用の内訳は、居住費・食費・日常生活費・施設介護サービス費・介護保険適用外の費用・介護サービス加算です。

要介護度月額費用
要介護320,000~24,000円程度
要介護423,000~26,000円程度
要介護525,000~28,000円程度
居住費25,000~60,000円程度
食費40,000~45,000円程度
日常生活費個人で異なる

高齢者施設の中で最も安く入所し利用できる特養は、入所時にかかる費用はありません。要介護度と入所する部屋のタイプや入居者本人及び扶養義務者の負担能力により、月額費用は異なります。

受けられるサービス

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_特別養護老人ホームとは

特養が提供するサービスは、身体介護・食事・生活支援・レクリエーション・リハビリ・健康管理や医療体制・看取りなどがあります。それぞれのサービスについて紹介します。

身体介護

入浴は多くの特養で週2回行い、入浴が難しい場合は清拭によって体の清潔さを維持します。寝たきりの人は、機械浴槽などを使った入浴が可能です。

排泄は基本的に入所者の自立を最大限に促すサポートを行います。トイレに行きたいと感じられない人はスタッフが排尿間隔を把握して声をかけ、トイレへ誘導して排泄を促します。自分でトイレへ行ける人はトイレでの排泄を誘導しますが、寝たきりで難しい人はベッドでの排泄介助を受けます。

食事

1日3回の食事と1回のおやつの提供があり、献立は栄養士が栄養バランスや入所者の状況と嗜好に合わせて考え、食事を提供します。提供の時間帯は家庭で過ごす場合と同じようにし、できるだけベッドから起きて食事をすることで、自立を促します。食事は入所者の楽しみのひとつで、季節の行事や誕生日などの特別食、旬の食材を取り入れた彩りの良いメニューが提供されます。

生活支援

洗濯や掃除、買い物をスタッフが利用者に代わって行い、クリーニングが必要な場合は実費で負担します。居室や共有スペースの掃除はスタッフが定期的に行うか、委託業者が担当します。もし必要な物があれば、実費負担で施設スタッフに頼んで買ってきてもらうこともできます。

レクリエーション

レクリエーションは入所者の心身の健康を維持するために行い、頻度は施設ごとにさまざまです。毎日行う施設もあれば行事ごとのみの場合もあり、レクリエーションの頻度を重視するときは事前に確認してから申し込みましょう。特養は入所者数が多く、身体介護に長い時間が必要なため、頻繁なレクリエーションは難しい施設も多くあります。

リハビリ

特養には理学療法士や作業療法士が在籍し、入所者ごとに必要なリハビリを行います。ひとりの療法士が担当する入所者数が多いため、集団リハビリではひとりあたりの時間は短くなりがちですが、個別リハビリの時間もあり、身体の状態を見てその人に合ったリハビリを提供します。

健康管理・医療体制

定期的に嘱託医師または協力医療機関の医師が訪れて入所者の診察をし、年1回など定期健康診断も行います。医療機関と連携があるため、入院または通院が必要と医師が判断した場合、すみやかに医療行為を受けられます。特養は入所者数に対して必要な人数の医師や看護職員などの設置が義務づけられており、緊急時の対応もスムーズです。

看取り

特養は看取りを行う施設も多く、近年介護施設での看取り件数が増えていることからも、看取り対応のある施設は増えるでしょう。慣れ親しんだ施設でその人らしい最期を迎えられるよう、医療関係者や介護職員、入所者本人とその家族などに対し、説明をしっかり行って同意を得つつ、看取りに必要な緩和ケアを行います。

その他

訪問美容や訪問エステなど、入所者の希望に応じて美容師などに来てもらいサービスを受けることができる施設もあります。利用費は実費ですが、生活の質向上に役立つサービスです。

居室は4種類ある

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_特別養護老人ホームとは

特養の居室は、個室・ユニット型個室・ユニット型多床室・多床室の4種類があり、居室タイプによって月額費用は異なりますが、最も賃料が安い居室は多床室です。それぞれの居室の特徴などを紹介します。

個室

完全に居室が独立しており、プライバシー保護を最も重視したタイプです。現在はユニット型個室の方が増えており、従来型個室と呼ばれています。

ユニット型個室

新型特養と呼ばれる居室で、福祉が充実したスウェーデンで生まれた方式です。ユニット型個室の居室は従来の個室と同じですが、何人かでつくったユニット単位でダイニングやロビーを共有して使います。ひとつのユニットごとに置く介護職員または看護職員の数が決まっており、必ずそのユニット専任のスタッフがつきます。

ユニット型多床室

大部屋をパーテーションなどで区切られた準個室になっており、入所者それぞれの空間は確保できます。しかし区切りが簡易なため音は伝わることから、完全にプライバシーを守ることは難しい居室です。それでも仕切りがあるため周りの目をさえぎれるメリットがあります。

多床室

ユニット型が主流になる以前のタイプで、大部屋に2~4人が暮らしており、ベッドの間に仕切りはありません。真ん中に廊下があり、廊下をはさんで両側に居室が並んだ造りです。大人数の介護スタッフが、多くの入所者を介護するスタイルの施設です。

特養の待機期間は長いって本当?

静岡老人ホーム紹介タウンYAYA_特別養護老人ホームとは

特養入所希望者が多いため入所まで2~3年は待つと言われていますが、順番を待てば入れるわけではありません。特養の入所者は緊急性の高さを基準に決めるため、介護施設の利用がやむを得ない人だと伝われば早めに入所の順番が回ってくるでしょう。

介護度や家庭の状況に変化があればそのつど報告し、緊急性が高まっているとアピールします。たとえば高齢者が強く自殺を訴えている、重い脱水症状や栄養失調がある場合などです。仕事をしながらの介護が難しく、離職せざるを得ない状況にある場合も報告しましょう。

特養の対象者に当てはまらない方へ

特養の入所条件にあてはまらないものの老人ホームへ入りたい人、特養へ入所できるまで利用できそうな施設を探したい人は、以下の施設を検討してはいかがでしょうか。

有料老人ホーム(介護付き・住宅型)

有料老人ホームは民間施設で費用は特養ほど安くありませんが、自立して生活できる高齢者から受け入れています。入居費なしの施設はありますが、その分月額費用が高い傾向にあり、まとまった入居金を用意できる場合は入居時に納めると、その後の月額費用にあてられます。介護サービスは外部に依頼して受けられ、そのほか生活支援や食事の提供(B型を除く)などもあります。

グループホーム

グループホームは認知症のある高齢者が対象で、入居一時金は必要ですが月額費用は特養と近い金額です。1ユニット9人以下の共同生活が基本になっており、受け入れは要支援2からと、特養よりも早い段階での入所が可能です。

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

サ高住は生活の自由度が高い賃貸住宅で、生活支援を受けるにはサービス利用契約を結ぶところが特養と異なります。介護不要の自立した生活ができる人も入居できるため、要介護度は低いものの生活に不安がある人はサ高住へ入居できます。

老人ホームに入居を検討されている方へ

特別養護老人ホームは最も安く利用できる高齢者施設のため、入所希望者が多く待機期間が長くなりがちです。要介護度が足りず特養には入所希望を出せない人は、有料老人ホームなどを検討すると最適な施設が見つかるかもしれません。入所条件に合うものの特養が空くまで待っていられないときは、希望エリアを広げたり家庭での介護が難しい状況を逐一報告して、優先度が上がる工夫をしましょう。

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