袋井市の介護度・医療体制が要支援1の老人ホーム・介護施設一覧

袋井市は静岡県西部に位置し、東海道新幹線、東海道本線、東名高速道路、国道1号、国道150号など主要交通路が横断しているため、東京や大阪への交通条件に恵まれています。また平坦な地域が多く、土地も利用しやすい条件が整っています。

袋井市は太平洋に面し、気候は温暖多雨の太平洋岸式気候です。 夏は南よりの風のため、高温多湿で雨の日が多いです。冬は西からの季節風のため、低温で乾燥した晴れの日が多く、この地域独特の「遠州の空っ風」と呼ばれる寒風が吹き、実際の気温より寒く感じられます。

そして、袋井市は農業環境に恵まれた地域です。 そのため、平野部は静岡県下有数の穀倉地帯となっており、古くから稲作が盛んです。 一方、丘陵部ではお茶やミカンなどが生産されています。 その他にも、メロンは袋井市を代表する特産品です。

また、袋井市には3つの寺院（法多山、可睡斎、油山寺）があり、初夏から真夏にかけて「遠州三山風鈴まつり」が開催されます。各寺院の境内に風鈴の音が鳴り響く、夏の風物詩です。

袋井市の高齢化の推移

令和5年9月1日時点での袋井市の65歳以上の高齢者人口は22,310人、袋井市の人口全体に対して高齢者の割合が25.2％を占めています。静岡県内でも平均年齢が若く、日本、静岡県の高齢化率よりは低くなっています。

令和2年までは総人口が増加していましたが、令和3年以降からは総人口、生産年齢人口（15〜64歳）は減少し、高齢者人口（65歳以上）が増加しています。

高齢者世帯も増えており、平成30年には高齢者一人暮らし世帯が高齢者夫婦のみ世帯を上回ってきています。また、令和元年度の調査によると、高齢者自身に介護が必要になった場合、自宅での生活を望む人は約60％、老人ホームなどの施設に入所したい人は15％ほどとなっています。

今後は高齢者や家族のニーズ、多様化する家庭環境に応じた在宅、施設の両面からの介護サービスの提供が必要になってきます。

認定者数の推移

袋井市の介護保険認定率は、平成30年から令和2年までは15.1〜15.3％とほぼ横ばいとなっています。団塊の世代が75歳以上の後期高齢者となる令和7年にも、15.5％の認定率を予測しています。今後は要支援1・2の介護度が低い認定者数の増加が見込まれますが、高齢者の増加とともに認定率も上がっていきます。

介護保険サービス給付額の推移

介護保険の認定率はほぼ横ばいですが、介護保険サービス給付額は増加しています。その理由は、介護保険の認定を受けており、サービスを新規で使い始めた件数が増えているためです。そして今後も高齢化率が上がるにつれて、介護保険サービス給付額も増加していくことがわかります。

地域包括ケアシステムとは

誰もが、できる限り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを続けることができるよう、地域の 保健・医療・介護・福祉などが連携して、必要とされるサービスが一体となって切れ目なく提供 される仕組みです。地域包括ケアシステムが必要とされる背景は、団塊の世代が７５歳以上となる２０２５年以降には、医療や介護の需要がさらに増加します。さらに２０５５年には６５歳以上の方は総人口の約４割となり、介護が必要な方や認知症の方も増加します。こうした現状の中、いくつになっても住み慣れた地域で暮らし続けていくための地域ぐるみの体制づくり（地域包括ケアシステム）が必要となってきています。

袋井市の地域包括ケアシステムとは

袋井市では「総合健康センター」を拠点として「地域包括ケアシステム」の実現を目指します。 総合健康センターは、保健・医療・介護・福祉の連携拠点として、次の役割を担います。

◆乳幼児期から高齢者までの健康づくりを通じて介護予防を進めます。 
◆総合相談窓口の設置、認知症初期集中支援チームの設置や交流スペースの 　開設など、きめ細かな対応を行います。 
◆地域包括支援センターと連携し、誰もが利用しやすい地域包括ケアシステム 　の仕組みをつくります。

また、総合健康センターが重点的に取り組んでいくテーマは以下のとおりです。

①健康づくり、自立支援、介護予防、重度化防止背策の充実
高齢者一人ひとりに対し、フレイル、生活習慣病等の心身の多様な課題に対応したきめ細かな支援を行うため、運動、口腔、栄養、社会参加等の観点から、高齢者の保健事業と介護予防の一体的な取組を推進します。

②地域共生社会の実現
地域でできることは地域で対応・解決していく、地域の支え合いの仕組みづくりが求められています。

③認知症施策の推進
認知症の方やその家族の視点を重視した取組を推進し、地域共生社会を目指す中で、認知症の方が地域の一員として、地域で支え合い、ともに暮らす社会の実現を目指します。

④在宅医療・介護連携の推進
高齢者が住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最期まで続けることができるよう、切れ目のない医療と介護の提供体制を構築することが重要となっています。 

地域包括ケアシステムの実現に向けて、具体的に次のような方向性を示しています。

・総合健康センターの総合相談、介護ケア、介護予防などの部門で、健康づくり、医療・介護 連携強化、認知症施策の推進、生活支援の基盤整備、介護予防の効果的な取組を推進してい きます。

 ・高齢者を地域で支え合う「地域包括ケアシステム」をさらに進め、困難を持つあらゆる立場 の人を地域で支える「地域共生社会」の仕組みへ進化させていきます。福祉全般の取組の連 携を図り、地域で丸ごと支え合う仕組みづくりを推進していきます。

 ・医療・介護サービスの情報に加え、地域包括支援センターや生活支援・介護予防サービスの サービス内容や利用方法について、地域で共有される資源として地域住民へ積極的に情報発信するよう努めていきます。

 ・多職種と連携して、個別事例の検討を行う「地域ケア会議」を開催し、個別課題の解決を図るとともに、共通する地域課題の把握や地域づくりなどに結びつけます。

　誰もが安心して暮 らすための地域包括ケアシステムを実現するためには、公的サービスだけでなく地域の協力 や一人ひとりの取組が欠かせないことから、「自助」「互助」「共助」「公助」という４つの役 割を分担して、地域や個人の取組を包括的かつ継続的に支援しています。

引用：袋井市長寿しあわせ計画