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認知症にはさまざまな種類があります。一般的に知られている認知症と異なる症状が出るタイプで、前頭側頭型認知症があります。反社会的行動や常同行動があります。前頭側頭型認知症は認知症の中で1%ほどしか発症する方はいませんが、65歳未満の方が発症することが多い認知症です。こちらの記事では前頭側頭型認知症の特徴、原因、症状、診断方法、治療方法、対応方法について説明しています。当てはまる症状がある場合は、ご参照ください。
前頭側頭型認知症は、前頭葉や側頭葉前方に障害が起こり発症する認知症です。性格が変わったり、社会性を失った行動を取ったりするほか、同じ行動を繰り返したりするなどの症状があり、比較的若い年齢で発症するケースもあります。
初期の段階では認知症の症状に多く見られるもの忘れや幻覚などがあまり見られず、本人にも自覚がないため、認知症であることがわかりにくいも特徴です。
原因としては、脳の一部である前頭葉や側頭葉前方が萎縮することで発症すると考えられています。萎縮は、脳の神経細胞にあるタンパク質が変化し蓄積することで起こります。一部では遺伝が原因であることはわかっていますが、詳しい原因はまだ解明されていないのが現状です。
前頭側頭型認知症は、ほかの認知症のような症状が目立たないのが特徴です。具体的には次のような症状が見られます。
万引きや信号無視などの反社会的行動や、自分の欲求を我慢できず本能のまま行動するなどの症状が現れます。度が過ぎる悪ふざけや暴力、相手に遠慮をしないなどの行為が見られることもあり、自分の身だしなみなどに気を遣わなくなるケースもあります。
常同行動といって、同じことを繰り返すのも特徴です。いつも同じ道をずっと歩く、同じ言葉を繰り返す、何かをさすり続けるなどの単純な行動をします。病気が進行するほど反社会的な行動は見られなくなりますが、単純な常同行動は残ります。
感覚が鈍化、感情の起伏が減少し、他人に共感できないなど、感情移入もしにくくなります。意欲も失われ、自分から何かをするなど自発性が低下し、返事もおろそかになるなど受け答えがいい加減になることもあります。
症状が進行すると言葉に対する理解度が低下し、言葉を使えなくなります。次第に言葉が出にくくなり、自分から言葉を発しなくなります。常に同じ言葉を言い続ける、相手の言葉と同じことを言う、といった症状もあります。
食欲低下、筋力低下などもあり、1日中寝ているという状態になることもあります。病気を発症してからの寿命は、平均6~9年とされています。
ご家族様同席のもと、特徴的な症状が出ているか、家庭での状態を踏まえながら問診をします。前頭側頭型認知症の疑いがある場合、CTやMRIで前頭葉や側頭葉前部の萎縮をチェックします。必要があれば、脳内の血流の検査や代謝の低下などを調べます。
現在、前頭側頭型認知症を完治させる治療はなく、症状和らげる対症療法やケアが主な治療になります。症状によっては抗精神病薬が使用されることもあります。また、明るく安心して過ごせる環境づくりなど、患者様の支援も治療の一つです。
入浴や食事など1日のスケジュールを一定に保つ、定期的な活動を取り入れるなどは身体的・精神的支援になります。
常同行動に対しては、一定のスケジュールを崩さないことです。同じ行動をすることにこだわりがあるため、それを乱されるとパニックを起こしたり、怒り出したりすることがあるので注意が必要です。
自制心がきかなくなることで反社会的行動に出ることもあります。対応として、よく行くお店にはあらかじめ病気のことを話しておき、万引き行為などがあった場合はどうするかなど、話し合いをしておきましょう。暴力をふるう事もあるので、よく会う人には病気のことを説明しておくことをおすすめします。
症状が進行すると目の前にあるものを口に入れるなどのリスクもあるので、洗剤や薬剤などはしっかり管理することが必要です。
前頭側頭型認知症は自制心がきかなくなることで、周りに迷惑をかけたり、ご本人がつらい目にあったりすることも少なくありません。ご家族様は症状を理解し、管理をする必要があります。しかし、適切なケアを続けていくのは簡単なことではありません。精神的・身体的限界を迎える前に、介護サービスを利用するのも大切です。
グループホームは、入居施設で要支援2以上で認知症と診断されている方が対象です。民間施設の中では比較的安価の施設です。特徴は認知症の方が、他の入居者様や職員と協力して家事をする共同生活を送ることです。
また、24時間介護職員が常駐し、1フロア5人~9人の少人数で手厚い介護を提供します。受けられるサービスは身体介護・洗濯や掃除などの生活支援・食事・レクリエーションです。リハビリ専門職の配置している施設は少ないですが、機能訓練を実施している施設もあります。
グループホームも終身利用に対応している施設が多いです。ですが、看護師を配置している施設は多くないため、日常的な医療行為が必要になると住み替えが必要になることがあります。看護師がいなくても協力医療機関と連携している施設が多いので、急変時は医師の指示に従って対応しています。
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